一昨日、NHK大阪ホールに聴きに行ったNHK交響楽団 大阪公演のことを書きます。

指揮はトゥガン・ソヒエフ。プログラムは前半がソリストを同楽団ゲストコンマスの郷古廉さんと首席ヴィオラ奏者の村上淳一郎さんが務めたモーツァルトの「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 」、メインプロがベートーヴェンの交響曲 第3番「英雄」でした。

こちらのほうでは、なかなかN響を聴く機会が少なく、一昨年8月の秋山和慶さん指揮での京都特別公演()以来。

また、NHK大阪ホールに来るのは、2019年1月の大阪公演()以来。

その時の指揮もソヒエフで、ホールに来るのもソヒエフを生で聴くのも、今回で2度目になります。

 

  出演

指揮:トゥガン・ソヒエフ

ヴァイオリン:郷古廉(N響ゲスト・コンサートマスター)

ヴィオラ:村上淳一郎(N響首席ヴィオラ奏者)

管弦楽:NHK交響楽団

コンサートミストレス:藤江扶紀 (客演・トゥールーズ・キャピトル劇場管弦楽団コ・コンサートマスター)

 

  プログラム

前半

モーツァルト/ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K. 364

第1楽章 アレグロ・マエストーソ

第2楽章 アンダンテ

第3楽章 ブレスト

後半

ベートーヴェン/交響曲 第3番 変ホ長調 作品55「英雄」

第1楽章 アレグロ・コン・ブリオ

第2楽章 葬送行進曲:アダージョ・アッサイ

第3楽章 スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェートリオ

第4楽章 アレグロ・モルト

 

ソリストアンコール

モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 第2番 変ロ長調 K.424 - 第3楽章「主題と変奏」

 

前半の曲は、モーツァルト「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K. 364」。

初めて聴く曲で、ソリストについては郷古さんは昨年4月、ミハウ・ネステロヴィチ指揮・京響の定演()でメンコンを聴いて以来の2度目、ヴィオラの村上さんは初めてでした。

オケは6-6-4-3-2の小編成。

モーツァルトらしい明るい曲で、解説を読むと、全体の楽譜は変ホ長調だけど独奏ヴィオラの楽譜だけはニ長調という半音低いキーで書かれていて、そのまま弾くと曲は濁った不協和音だらけになるところを、ヴィオラの調弦を通常より半音高くするように指定しているので、実際は他の楽器と綺麗に調和する仕掛けが施されていると記載されています。なぜ、こんな手の込んだことをしたかと推定すると通常よりも半音高い調弦でヴィオラに明るく輝かしい音を求めたのではないか!とのこと。

そうして、聴いてみると、郷古さんの演奏は高音が綺麗で伸びがあり、村上さんのヴィオラは深い音でありながら、明るさがあるように思え、二人の掛け合い、また、オケとの協奏がとても心地よいものになりました音譜ニコニコ
この曲については、指揮のソヒエフを初め、ソリストの二人、オケのメンバーとも、みんな、にこやかな笑みを浮かべながら演奏されているのが印象的でしたウインク
特に第3楽章が楽しそうな演奏でしたが、解説に「はしゃぎまわるような活発なフィナーレ。陽気なおしゃべりが天衣無縫の音楽に生まれ変わったかのよう」と記載されている通り。
アンコールの演奏も二人の息がピッタリでした。
 
後半は、編成が14-12-10-8-6に拡張され、ベートーヴェンのエロイカ。
エロイカは昨年4月、秋山和慶さん指揮・日本センチュリー響の定演()以来ですが、演奏機会がかなり多い曲なので、それまでも何度も聴いていました。
結論からいうと、この日の演奏は、今迄、聴いたエロイカの中でベスト!!
第1楽章の冒頭から、弦がビシッと揃ってカッコいいグッし、音圧も高くて快活。
第2楽章の葬送行進曲は極めて重厚。
第3楽章のスケルツォではホルンの響きが良く、第4楽章はソヒエフがメリハリを思いっきりつけながらオケを煽って、聴いていてアドレナリン出まくりで華々しくフィナーレメラメラ拍手
会場からは拍手喝采とブラボーの嵐。フライングもなくて良かったですチョキ
 
カーテンコールのみ撮影可だったので、撮影しました。
 
開演16時過ぎ、休憩20分を挟み、終演17時50分。全体を見渡せていませんが、多分、満席でした。
 
終演後のN響の公式Xの投稿を張り付けておきます。

 

https://twitter.com/NHKSO_Tokyo/status/1751229310202163547?s=19