昨日の昼間は、クラウス・マケラ指揮オスロ・フィルハーモニー管弦楽団w/辻井伸行の大阪公演を聴きにフェスティバルホールに行ってきました。マケラとオスロ・フィルの来日公演は10/18の東京から始まり、静岡・愛知を経て、昨日の大阪が4公演目。

以降、再び東京に戻り2公演、最後は10/26熊本で全7公演のツアーとのこと。プログラムは前プロにショスタコーヴィチの祝典序曲と辻井君をソリストに迎えてのピアノ協奏曲第2番・メインプロがR.シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」のAプロと前プロがシベリウスの交響曲第2番でメインプロも同じくシベリウスの交響曲第5番となっているBプロの2種類があり、昨日の大阪公演はAプロでした。

 

 

  出演

[指揮]クラウス・マケラ

[ピアノ]辻井伸行

[管弦楽]オスロ・フィルハーモニー管弦楽団

 

  プログラム

前半

ショスタコーヴィチ:祝典序曲

ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番 <ピアノ:辻井伸行>

 第1楽章 アレグロ
 第2楽章 アンダンテ
 第3楽章 アレグロ

後半

R.シュトラウス:交響詩≪英雄の生涯≫

英雄

英雄の敵

英雄の伴侶

英雄の戦場

英雄の業績

英雄の引退と完成

 

アンコール

ソリスト=グリーグ:トロルドハウゲンの婚礼の日(抒情小品集より)

オーケストラ=J.シュトラウスⅡ世:チャルダッシュ(歌劇「騎士パズマン」より)

 

僕はマケラを観るのは昨年10月のパリ管来日公演()以来、2度目ですが、この時もすごく良かったです。

オスロ・フィルは初めてですが、東京や愛知の公演を観られた方々のブログを拝見すると評判も上々なので大いに期待していました。

 
最初のショスタコーヴィチ「祝典序曲」では、オケの編成は16-14-12-10-8。
初めて聴く曲でしたが、最初からトランペットなど金管の鳴りがとてもいいし、弦の音圧も高く、マケラもノリノリでオープニングに相応しい華やかな曲でしたニコニコルンルン
 
舞台転換でピアノが中央に運びだされ、オケは14-12-10-8-6に2管編成。
マケラと共に辻井くんが登場。辻井くんのコンチェルト聴くのは、5月のヴァシリー・ペトレンコ指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とのチャイコン()以来です。また、ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番を聴くのは、昨年6月の下野竜也さん指揮・兵庫芸文センター管PACの定期演奏会()で石井楓子さんが演奏されたのを聴いて以来、2度目。この曲は、ショスタコーヴィチが、当時モスクワ音楽院で学んでいた息子のために書いた作品とのことで、前回も聴き易いメロディで楽しめましたとブログに記載しています。
木管から始まる第1楽章はコミカルな感じのメロディでやっぱり楽しいニコニコ
長いピアノのソロ演奏もありましたが、辻井君の音は粒立ちが良くて3階席後方の自席でも充分はっきりと聴きとれましたグッ
第2楽章は、しっとりとした美しいメロディになりましたが、繊細な辻井君のビアノとオケの弦のハーモニーが余りにも綺麗でウルっと来ましたキラキラ

結構、苦手な曲もあるショスタコーヴィチですが、この第2楽章は僕的にはショスタコの中で最も美しいメロディの一つではないかと昨日の演奏で確信しました。

そして、第3楽章はリズミカルで力強いダイナミックな演奏で大満足!!
 
カーテンコール後のアンコールはトロルドハウゲンの婚礼の日。マケラは指揮台に座って聴いていました。反田くんなんかもアンコールでよく演奏する曲ですが、辻井君のもすごく心地よかったですニコニコ
演奏後、オケのメンバーがソリストを賞賛する姿はどんな公演でも見かける光景ですが、オスロ・フィルのメンバーは弦楽器の奏者もみんな、弓を振るのではなく、弓を置き全員拍手していたのが印象的でした拍手
 
メインプロはR.シュトラウスの「英雄の生涯」。弦は16型に戻り、4管編成でホルンは8本。
CDは持っていますが生で聴くのは初めて。実は、生で聴いていると情景が浮かぶ「アルプス交響曲」以外のR.シュトラウスの曲は生で聴いたことがある「ツァラトゥストラはかく語りき」にしても、CDで聴いていた、この「英雄の生涯」にしても、僕はあまり好きにはなれてないんです。

関西でもAプロとBプロの選択が出来たなら、フィンランド出身のマケラが振るシベリウスを絶対選んでいました。

だからだと思いますが、コンマスをされたSarah Chrisianさんの美しいソロが随所にみられたこと等、素晴らしいと思ったところも多々あったけど、僕としては前半の方が良かったというのが正直なところ。
来月のベルリン・フィルもメインプロは「英雄の生涯」なんですが、感動するか少し不安です。
 
でも、アンコールのチャルダッシュは良かったし、何と言っても辻井くんのショスタコのピアノ・コンチェルトが素晴らしかったので、総じて言うと大満足OK
 
開演14時、休憩20分を挟み、終演16時5分。
自席が3階だったので、1・2階の客入りはよくわかりませんが、当日券も販売されたし、3階席の後ろ2列B席以下は満席なのに、その前のS席A席の後方にあたる位置は固まりで売れ残って空席になっているいつもの光景。
休憩後、そちらの席に勝手に行っても、多分、誰もなにも言わないだろうけど、僕も含め、決してそうはしないのが日本人の真面目なところかなと毎度、思っています。
海外からオケを招聘し、滞在費等を賄うとそれなりに費用もかかるのでチケットも高価になるのでしょうが、高額席がどうせ結局売れ残るのなら、それらの席をB席以下に割り当てて増やせば、却って収入は増えるはず。主催者には是非、一考頂けないかと思います。
 
 

マケラと一緒に写真に写る辻井君のインスタのリンクを貼っておきます。

 
 instagram.com/p/Cyr3GlqR_E3/