土曜日に行った京都市交響楽団 第679回 定期演奏会のことを書きます。
出演
指揮:エリアス・グランディ
ヴァイオリン:金川 真弓
管弦楽:京都市交響楽団
コンサートマスター:泉原 隆志
プログラム
前半
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
第1楽章 Allegro moderato - Moderato asai
第2楽章 Canzonetta - Andante
第3楽章 Finale : Allegro vivacissimo
ソリストアンコール=プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第2楽章から
後半
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
第1楽章 Introduzione:Andante non troppo - Allegro vivace
第2楽章 Giuoco delle coppie:Allegro scherzando
第3楽章 Elegia:Andante non troppo
第4楽章 Intermezzo interrotto:Allegretto
第5楽章 Finale: Pesante - Presto
開演30分前の14時頃から、恒例の指揮者によるプレトークがありました。指揮者のエリアス・グランディを僕は全く存じ上げませんでしたが、2015-2023年ハイデルベルグ歌劇場およびハイデルベルグ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務める方とのこと。プレトークでは、主に、メインプロの「管弦楽のための協奏曲」を作曲した当時のバルトークの状況等が解説されました。以下に転載した、プログラム冊子に記載されている内容を簡略化して話していたように記憶しています。
プログラム冊子の解説抜粋は以下の通り。
バルトークは、1940年にナチスの勢力が強まったハンガリーを去り、アメリカに移住。慣れない土地でなんとか生活をしていたけれど、健康を害し、困窮。心配した友人が支援を考えたが、理由のない金銭の受け取りをバルトークは拒否。そこで、指揮者のセルゲイ・クーセヴィツキーが、無期限で作品を依頼、前金として作曲料の半額を渡した。この依頼を受け、バルトークは気力を取り戻し、1943年8月から10月にかけ、わずか2ヵ月足らずで、この曲を作曲。初演は1944年12月、クーセヴィツキー指揮ボストン響により行われ大成功。その後、バルトークは終結部などを一部改訂。初演時のプログラムで、この曲について、バルトークは短い説明を記載。それによると、この曲が表すのは「冗談めいた第2楽章は別にして、第1楽章の厳しさ、第3楽章の死の歌から、終楽章の生命肯定への移行」であり、管弦楽のための協奏曲というタイトルは「オーケストラの個々の楽器を、協奏的または独奏的に扱う傾向」から来ているとしている。
前半のチャイコンは弦5部12-10-8-6-5。ソリストの金川真弓さんの演奏を聴くのは、昨年10月の秋山和慶さん指揮・日本センチュリー響の定期演奏会(★)でプロコのヴァイオリン協奏曲を聴いて以来で3度目。1度目はブラームスのコンチェルトだったので、チャイコンは初めてです。
そして、チャイコンを聴くのは、今年1月の高関健さん指揮・日本センチュリー響との五嶋みどりさんデビュー40周年記念公演(★)での演奏以来。五嶋みどりさんの演奏が素晴らしかったのは言うまでもありませんが、金川さんもキレのある演奏をされるという印象を持っているので、楽しみにしていました。
金川さんは下に貼った京響のTweetリンクでわかるように、深紅のドレスで登場。
【第679回定期演奏会】
— 京都市交響楽団 City of Kyoto Symphony Orchestra (@kyotosymphony) 2023年6月24日
終了しました!
チャイコフスキーは金川さんの瑞々しく豊かな音色がホールに響き、バルトークは京響メンバーの巧みなテクニックとマエストログランディの丁寧な音作りがあいまって、色鮮やかな素晴らしい演奏となりました✨
沢山のご来場と盛大な拍手をありがとうございました👏 pic.twitter.com/bnkkbVP6OR

