昨日は、京都市交響楽団(京響)の第678回 定期演奏会に行ってきました。
出演
指揮:井上 道義
コーラス:京響コーラス(女声)◆
管弦楽;京都市交響楽団
コンサートミストレス:会田莉凡
プログラム
前半
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」組曲 第2番
1.夜明け 2.無言劇 3.全員の踊り
ドビュッシー:夜想曲◆
1.雲 2.祭 3.海の精
後半
武満徹:地平線のドーリア
ドビュッシー:交響詩「海」
1.海の夜明けから真昼まで 2.波の戯れ 3.風と海の対話
開演20分前から約10分、井上ミッキーのプレトークがありました。
プログラムや今日はP席にお客様を入れず演奏に使ったり照明の演出をするとの説明、沖澤のどかさんが常任指揮者になったことを契機にコンサートホールの反射板を改良して響きを良くするとか演奏を録画して配信や放送(ミッキーが京響の常任指揮者をしていた頃は毎回、KBS京都で演奏がTV放送されていたらしい)の復活を検討するなど新しい取り組みをしてはどうか?とか、自分の引退の理由は話すと長くなるけど体力的な限界も感じているなど、色んな話をされました。
ちょっと発散気味だけど、いつ聞いても、ミッキーの話は面白い
オケの編成は、後半1曲目の武満以外は、弦5部16-14-12-10-8の大編成。
最初の「ダフニスとクロエ」組曲 第2番は、一昨年10月の定期演奏会(★)で現常任指揮者の沖澤のどかさんが客演で初めて京響を指揮した時に演奏された曲。バレエ組曲で第1曲の「夜明け」は静かに始まり、第2曲「無言劇」は憂いを感じる曲調でフルート首席の上野さんの演奏が素晴らしく、第3曲の「全員の踊り」は文字通り、熱狂的な踊りで大いに盛り上がってフィナーレ
ウインドマシン、チェレスタ、ジュドゥタンブル、チューバ、ハープなど楽器も多く、井上ミッキーらしいダイナミックな演奏となりました
続いてはドビュッシーの夜想曲。この曲は昨年10月、角田鋼亮さん指揮・日本センチュリー響の豊中名曲シリーズ(★)で第1曲と第2曲は聴いていますが、第3曲は初めて。で、なんといっても、女性合唱団のコーラスが登場する第3曲がとても良かったです。下の写真は文末に添付した京響のTwitterからお借りしたものですが、P席後方のパイプオルガン横BOX部で幻想的な雰囲気の照明を受けた女性コーラスが美しい歌声を披露しているところが撮影されています
後半の1曲目は武満徹の17の弦楽器のための「地平線のドーリア」。
『ドーリアは西洋の教会施法のひとつだが、ここではドーリア施法をそのまま用いるのではなく、幾種類かのドーリア施法の亜種が「汎焦点の音風景を描く」ことに意が用いられているという。弦楽器は舞台前方の「ハーモニック・ピッチ」と呼ばれる群と後方の「エコー」とに分けられており、各楽器はまとまった旋律を奏することなく、さまざまな音高や奏法を用いながら断片的な動きを重ねていく。』とプログラム冊子に記載されていますが、僕にはなんのことかさっぱりわかりません
下の写真のステージ上のコンミスの会田莉凡さん等が「ハーモニック・ピッチ」、P席にいるアシスタントコンマスの泉原隆志さん等が「エコー」のようです。
上述の「各楽器はまとまった旋律を奏することなく」の通りで、単純な僕にはノイズにしか聞こえなかったし、この曲についてはちっともいいと思わず、武満の最も嫌いな作品群の一つという結論になります。
約10分の演奏ですが、ひたすら、早く終われ、と思っていました
最後は再び16型に戻って、ドビュッシーの「海」。
この曲も、夜想曲と同じく、昨年の日本センチュリー響・豊中名曲シリーズで演奏されていました。
こちらも、井上ミッキーらしくダイナミックで、大海原の情景が思い浮かび波の音が聴こえるような演奏が素晴らしかった
昨年の日本センチュリー響よりも昨日の京響のほうが僕には感動が大きかったです
特に、木管の各首席、フルート上野さん・オーボエ高山さん・クラリネット小谷口さんの演奏が良かった
全般的には、武満だけは、たとえ井上ミッキーの指揮でも嫌いなものは嫌いとしか言えないものでしたが、残りのラヴェルとドビュッシーはとても良かったし、特に、合唱団が入った夜想曲・第3曲が印象に残ったいい演奏会でした
開演14時30分、休憩20分を挟み、終演16時35分。
ミッキーの人気に加え、土日2日公演を止めたこともあってか、P席以外の用意された座席は売り切れで当日券なしの満員
本年度の京響定期の1公演当たりの客入りは昨年より確実に増えているようで、客席も活気があっていい感じです。
京響のTwitterリンクを貼っておきます。
https://twitter.com/kyotosymphony/status/1659854807568646144?t=FFXR_VwqQcRAE4GkQrKEKA&s=19
【第678回定期演奏会】
— 京都市交響楽団 City of Kyoto Symphony Orchestra (@kyotosymphony) 2023年5月20日
終了しました!
情景を描くようなマエストロ井上のタクトに応えるように、京響メンバー、京響コーラスが熱演を披露!
マエストロこだわりの配置・照明演出でラヴェル、ドビュッシー、武満徹をお届けしました。
本日は満員御礼✨ご来場ありがとうございました👏#井上道義 #京響 pic.twitter.com/0xgvmlicI6
この週末は連チャンでコンサート。
午後から、こちらに行ってきます。