昨日は、京都市交響楽団(京響)の第661回定期演奏会を聴きに、京都コンサートホールに行ってきました。
指揮は初見で楽しみにしていた沖澤のどかさん、ソリストに務川慧悟くんを迎えてのオールフレンチプログラムです。
【出演】
指揮:沖澤 のどか
ピアノ:務川 慧悟
管弦楽:京都市交響楽団莉
コンサートミストレス:会田莉凡
【プログラム】
前半
ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番ト短調 作品22
第1楽章 アンダンテ・ソステヌート
第2楽章 アレグロ・スケルツァンド
第3楽章 プレスト
後半
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」組曲
第1番
1.夜想曲 2.間奏曲 3.戦いの踊り
第2番
1.夜明け 2.無言劇 3.ぜんいんの踊り
ソリストアンコール
ラヴェル「プーランクの墓」から第5曲「メヌエット」
京響の定期演奏会では、開演30分前に指揮者によるプレトークがあり、当日の想いや曲の解説が行われます。
昨日も18時30分頃に沖澤のどかさんが拍手に迎えられながら登壇。
今までプレトークをやったことがなく、昨日が初めてで、指揮をする以上に緊張しているとの挨拶で笑いをとってスタート。
京都に来るのも、高校の修学旅行以来とのことで初々しい。今回、リハは時間をしっかり確保できたとのことで、京響の演奏は、ふくよかで広がりの大きい音がする印象をもったと言ってくれました。後半のダフエスとクロエは原曲では合唱が入る箇所があるけど、そのタイミングでオケの音が人の声に聴こえた。こういうことは、ベルリンフィルのアシスタントをしていて聴こえたことはあるけど、自分の指揮では初めての経験だとも。リップサービスであったとしても、なにか嬉しくなりました。
また、事前に譜読みをしていて、地響きを感じるようなシーンを読んでいる時に、本当に揺れを感じた。「ついに私も譜読みをして、こういう感覚を持てるまでになったのかと思ったら、先日の本当の地震でした。」なんてことも言われて、とにかく話が上手くて面白い。
それから、務川くんとのコンチェルトは、サン=サーンスの特徴を上手くとらえていて、弾く度に新たな変化を感じているとのことでした。
1曲目の「牧神の午後への前奏曲」はよく最初に演奏される曲で、オケの弦5部は14型。
僕も昨年10月の秋山和慶さん指揮、日本センチュリー響びわ湖定期公演(★)などで聴いたことのある美しい曲。
昨日は、幸い眠くなることもなくフルート首席の上野博昭さんやコンミス会田莉凡さんのソロパートが綺麗に感じました。
続いてのコンチェルトは務川くんが登場。
先日の、びわ湖ホールでのプラハ・フィルとの公演(★)以来、生で、聴くのは2度目になります。
そして、再び、フランスに戻る前の最後の演奏とのことで、大いに期待していました。
今回の公演では、珍しく友の会機関紙の増刊号というのが発行され事前に自宅に送付されており、務川くんへのインタビューが掲載されていました。
今回、コロナ禍になってから、初めて、アンコール曲の貼り出しがありました。もちろん、人が殺到して密にならないように充分配慮しようと考えてか、20枚くらいはいろんなところに掲示されていました。紙がもったいない気もしますが、HPで後から確認するのも、結構、面倒でもあるし、即座にわかる掲示は僕としてはありがたかったです。
後半のラヴェル:「ダフニスとクロエ」組曲。オケは再び14型。
これも僕は初めて聴く曲でしたが、これまたすごく良かったです。
バレエ音楽だけにウインドマシン、チェレスタ、ジュドゥタンブル、チューバ、ハープなど、楽器が多くてダイナミック。
それだけでも楽しいのに、途中、ホルンとトランペットのバンダでの演奏があったり、第1組曲の終わりと同時に会場の照明を少し暗くして、視覚にも訴える演出もあっったりと大満足の演奏でした。
沖澤さんの指揮はオケをしっかり掌握され、メリハリもありました。