昨夜は、前日のデュトワ×大フィル定期に続き、フェスティバルホールに行ってきました。

読売日本交響楽団第32回大阪定期演奏会。年3回公演の1回目です。

指揮は上岡敏之さん、ソリストはレナ・ノイダウアーさんというヴァイオリニスト。
プログラムは前プロがメンデルスゾーンの序曲「ルイ・ブラス」とヴァイオリンコンチェルト。
メインプロがチャイコ6「悲愴」でした。
僕は上岡さんを生で観たことなく、名前しかしりませんでした。
前日のデュトワと同じく、昨年度の大フィル定期に出演予定でしたがドイツからの帰国が叶わず、交替されました。
なので、この2日間で、前年度のフェスティバルホールでの大フィル定期で観る予定だった2人の指揮者を連日で今回観ることが出来たのですチョキ

  出演

指揮:上岡敏之
ヴァイオリン:レナ・ノイダウアー

管弦楽:読売日本交響楽団

コンサートマスター:長原幸太

  プログラム

前半

メンデルスゾーン:序曲「ルイ・ブラス」 作品95
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64

 第1楽章 Allegro molto appassionato
 第2楽章 Andante
 第3楽章 Allegretto non troppo - Allegro molto vivace

後半
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」

 第1楽章 Adagio - Allegro non troppo

 第2楽章 Allegro con grazia
 第3楽章 Allegro molto vivace

 第4楽章 Finale;Adagio lamentoso

 

ソリストアンコール:イザイの無伴奏ソナタ2番から

いつもの読響大阪定期同様、昨夜もほぼ満席。前日の大フィルよりやはり客入りが良かった。

会場のあちこちや終演後ホール出口で主催者側の方々が、おそらく招待客と思われる方に挨拶される光景が圧倒的に在阪オケより数多く見られるのも読響大阪定期の特徴。満席になるのは、招待の多さもかなり寄与していると思います。

 

定刻少しすぎにオケが入場。コンマスはいつもの変な髪型の長原幸太。アシスタントコンマスの位置に林悠介が入っていました。

オケの編成は前半は弦5部12-10-8-6-5。1曲目の「ルイ・ブラス」は解説によると、メンデルスゾーンがこの戯曲の物語が気に入らず作曲の依頼者の態度も不快だったため、反抗心からこの曲を異例の短期間(3日との記述もある)で仕上げ、悲劇にそぐわぬ華やかな終わり方にしたとも言われているとのこと。

確かに華やかな曲でしたキラキラルンルン

初めてみる、かなり細身の上岡さんは、左手で頻繁に指揮台の落下防止バーを握りながら、右手で華麗に軽やかに指揮棒を振っているといった感じ。

続いて、メンコン。この曲を聴くのは4月のミハウ・ネステロヴィチ指揮の京響定期で 郷古廉さんの演奏()を聴いて以来。

今回のソリスト、レナ・ノイダウアーさんと言う方を僕は全く知りませんでしたが、解説によると1999年にレオポルト・モーツァルト国際コンクールで優勝、聴衆賞を併せて受賞。CDも多数リリースされているとのこと。

あくまで、僕の個人的な印象ですが、4月の郷古廉さんの演奏の方が好みでした。ノイダウアーさんもカデンツァでの音の伸びとかは良かったけど、なんか随分軽く弾いているような印象を受け、あまり響いてこなかったのです…

一方、ソリストアンコールのイザイは強奏も聴け、やっぱり凄いのかと思い直しました音符

 

休憩15分とちょっと短めの設定後、後半は「悲愴」。

最近、チャイコは生では5番を聴くことが多かったので、この曲を聴くのは昨年4月の広上淳一さん指揮による京響スプリングコンサート()以来と約1年振り。

弦5部は16-14-12-10-8に拡大。打楽器も大太鼓、シンバル、銅鑼が加わって大編成OK

これは良かったです!!前日にデュトワを観ていなかったら、もっと感動したと思う。

上岡さんの指揮は、緩急のつけ方も煽るところはきっちり煽る強弱のメリハリもはっきりしていて気持ちがいいグッ

指揮台を動き回り、体ごと方向を変えて的確にオケに指示。指揮棒も動かし方もカッコ良かったウインク

第1楽章の途中から一気に激しくなるところでは、全身バネのように反り返って渾身の指揮をされているように見えたし、第2楽章のワルツでは正に踊っているかのようにも見えた。そして、第3楽章では一気に燃え上がってメラメラ、第4楽章の悲痛な終わりも決まっていました。

オケも終始、弦が綺麗だったし、トロンボーンとティンパニが良かったです。

そして、上岡さんがカーテンコールで最初にたたせたのは、ファゴット、次いでオーボエでした。

終演は21時。

 

久しぶりに「悲愴」が聴けて良かったけど、フェスティバルホールでこの曲を聴くと、どうしても一昨年、コロナ禍の真っ只中にウィーンフィルと来日し素晴らしい演奏を聴かせてくれたゲルギエフを思い出します。

入国制限が更に緩和され海外オケも今年は来日してくれそうなのに、ゲルギエフについては、いつになったらまた聴くことができるのか全く先が見えないのが残念ですショボーン