昨夜は友人に誘われて、超久しぶりにジャズクラブでライブを聴いてきました。

外部と強制的に空気を入れ替えているコンサートホールとは違い、防音のため密閉に近く換気面に不安を感じるスポットに行って飲酒しながら音楽を聴くことを僕は1年半ほど躊躇していました。

しかし、巷のジャズクラブでは緊急事態宣言中も酒類を提供せず感染予防をしながら時短でライブが行われていたし、宣言明け後はお酒の提供も再開、時短も解消され通常営業に戻っています。勿論、感染対策は各店舗、一生懸命やっての営業ですが。

そこで、オミクロンの脅威があるにしても、今の感染状況のうちならばと、声がかかったのを契機に参戦することにした次第です。

僕は京都のジャズクラブに行くことが多かったので、昨日、行った大阪のJAZZ ON TOPというお店は初めて。

梅田にある割と小さな老舗のお店で定員15名くらいと思われますが、お客さんの数は7人くらい。

小さい店だけど、グランドピアノ、ドラムセットは常設されていました。

感染対策としては、入口で手指の消毒、検温、来店者の氏名登録を行い、各座席ごとに隣の席との間にはアクリル板を設置、マスクは飲食の時だけ外すルールにされていて、また、ボーカルを含む演奏者と客席の間には、大きなビニールシートが天井からぶら下がっていました。

 

出演されたボーカルの成田博美さんと言う方が、僕の友達の友達とのことで応援に行くから、良かったら一緒にどう?と声がかかったのですが、僕は、この方はお名前も存じあげませんでした。

事前にネットなどで、調べてみたら、一緒に出演されたピアノのPhillip Strangeさんにボーカルとピアノを師事されているとのこと。

Phillipさんは、何度か生で演奏(等)を聴いていますが、抒情的な演奏をされる好きなピアニストの一人で、CD()も持っています。

ピーター・アースキン、ダレク・オレスと演奏されている、スパルタカス愛のテーマは特に美しいので、YouTube動画を貼っておきます。

 

成田さんは、失礼ながら、写真・実際ともそれなりにベテランに見えますが、実は、まだデビューして4年。

デビューの数年前に、どうしてもジャズ歌手になりたくて、英語の正しい発音を習ったり、Phillipさんに師事してジャズの理論と実践を学びながら、現在に至っているとのこと。

先に正直に感想を言うと、京阪神で毎日のようにジャズスポットを練り歩き出演している人気のボーカリストからは若干見劣りがしました。

シャウトやノリのいいスイングを得意としていたり、甘い歌声でしっとりとバラードを歌うのが得意だったり、色んなシンガーがいますが、成田さんは、まだ、これから色づく途中といった感じ。

でも、一念発起して努力を継続され、披露されている歌には気持ちがこもっているのが伝わってきました。

もう一人の出演者、サックスの斎藤ハルさんと言う方も存じ上げない方でしたが、有名な東京のビッグバンド「東京キューバンボーイズ」の一員とのこと。生で聴くテナーサックスの音色は深くでいい音で、アドリブ廻しの安定感も、流石、ベテランといったところ。

そのハルさんがどうブッキングされて、成田さんとライブされることになったのかはわかりませんが、このトリオでの演奏は2度目とのこと。

成田さんは、キャリアまだ4年ですが、いままで共演されているミュージシャンを見ると関西では第一線で活躍されている方が多数。

もちろん、Phillipさんのコネクションもあると思いますが、ジャズに対するひた向きな姿勢が受け入れられて共演されているのだと思います。

 

演奏曲は、すべて記録しませんでしたが、

バート・バカラック作曲でカーペンターズの歌で有名な「Close to you」から始まり、トニー・ベネットの「The Way You Look Tonight」、キースの演奏で有名な「Be my love」、ガーシュインの「ファシネイティング・リズム」、ミッシェル・ルグランの「What are You doing the Rest of Your Life」、モンクの「パノニカ」、エリントンの「Don't Get Around Much Anymore」、ナット・キング・コールの歌唱で有名な「I just found out about love」等。誰もが知っているスタンダードから、ちょっと捻ったものまで、拘りが見える選曲でした。

 

超久しぶりジャズライブ、楽しかったし、成田さんについても機会があれば、また応援しようと思います。

先ずは、このまま感染拡大せず、無事にお店でのライブが継続できることを願います。