昨日は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の来日コンサートを聴きにフェスティバルホールに行ってきました。
今回で37回目の来日とのことですが、僕は’16年メータ、’18年フランツ・ウェルザー=メスト(★)、一昨年ティーレマン(★)、昨年ゲルギー(★)が指揮をした公演に続き5回目になります。どんなコンサートだったかは正直、朧げにしか覚えていませんが、都度、感動はしていました。コロナ禍になる前は、毎年11月は海外オケの来日ラッシュで、特に一昨年は、ウィーンフィル、ベルリンフィル、RCOが揃って来日してくれたりして、費用的にも体力的にも大変だなどと今となってはすごく贅沢な文句を言いながら楽しんでいましたが、昨年春以降、全く状況が変わり、特にオケの来日はバッタリ途絶えました。そんな中、昨年11月、徹底したバブル方式でゲルギー・マツーエフ・ウィーンフィルが来日を果たしてくれて、堤さんのロココ風と共にプロコのピアコン2番とチャイコの悲愴の素晴らしい演奏してくれたことは記憶に新しいです。
今年になっても海外オケの来日はほとんどないものの、ウィーンフィルは去年の実績があるし、9月にはプラハフィルも来日出来たので、今回はあまり心配することなく、楽しみに昨日が来るのを待っていました。
今年の指揮者は、リッカルド・ムーティ。ムーティを生で観るのは、2019年2月のシカゴ響の来日公演(★)以来、2度目になります。
ウイーンフィルは高額チケットなので、今回も発売日にまだ安い方のC席を確保。3階の後ろから3列目で、ムーティやオケの皆さんの表情はわかりませんでしたが、音はちゃっと届いてきました。
出演
指揮:リッカルド・ムーティ
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
プログラム
モーツァルト:交響曲 第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
第1楽章 Allegro con spirito
第2楽章 Andante
第3楽章 Menuetto
第4楽章 Presto
シューベルト:交響曲 第8番 ハ長調「グレイト」
第1楽章 Andante - Allegro ma non troppo 第2楽章 Andante con moto 第3楽章 Scherzo:Allegro vivace 第4楽章 Allegro vivace
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アンコール: ヨハン・シュトラウスⅡ世:『皇帝円舞曲』作品437
最初から14型の配置になっていましたが、「ハフナー」の弦5部は12-10-8-6-5。
一音目から音が柔らかくて、とても美しいと感じました、ずっと華やかで特に、第4楽章は音が弾けて届いてきているような感じ。
木管も美しく、ファゴットとオーボエが特に綺麗でした。
ムーティの指揮は派手さはないけど、大きく手を回したり、少し屈んだり、前のめりになったり、指揮台上を細目に動いて各パートに指示しているように思えました。
そして、アンコールの『皇帝円舞曲』。プログラムの曲も良かったけど、これこそウィーンフィルならではと言うような華やかさ!
益々、明るい気持ちになりました!
会場は本当に満員。事前に完売とフェスティバルホールのHPにも掲載されていました。
満員なので、客席で一部ノイジーなところも散見されましたが、演奏後はブラボーの発声もなく万雷の拍手。
ここのところ、僕が行った京阪神のコンサートでは、ルール違反のブラボーが全くなくなりました。
周りから白い目で見られるからやらなくなったのかもしれませんが、これに伴いフラブラが無くなったのは、却っていいようにも最近思えたりしています。
カーテンコールでは、ムーティの一般参賀があり、客席の称賛に笑顔で応えながら退場してお開きに。
一般参賀も大阪では珍しいと思います。
開演15時、休憩20分挟み、終演17時10分。
昨日も規制退場をやってましたが、以前よりもホールの係員が迅速に通路に散らばってお願いするようになって、従う人が増えてきたように感じました。マスクの着用、ブラボー等掛け声の禁止、規制退場など、まだ窮屈なところがありますが、これが定着して、感染が収まっていくのなら、我慢のし甲斐もあるように思います。