クリスティアン・ティーレマン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートで昨日もフェスティバルホールに行ってきました。
[出演]
指揮/クリスティアン・ティーレマン
管弦楽/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
[プログラム]
前半
リヒャルト・シュトラウス:交響詩『ドン・フアン』作品20
リヒャルト・シュトラウス:『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』作品28
後半
ヨハン・シュトラウスⅡ世:オペレッタ『ジプシー男爵』序曲
ヨーゼフ・シュトラウス:ワルツ『神秘な魅力(ディナミーデン)』作品173
リヒャルト・シュトラウス:オペラ『ばらの騎士』作品59 組曲
今年の元旦のウィーン楽友協会でのニューイヤーコンサートでタクトを振ったティーレマンが指揮ということで楽しみにしていましたが、↓の画像のように、後半の1曲目が、オペレッタ「こうもり」の序曲から「ジプシー男爵」の序曲に変更となっていて、配布されてたプログラムも変更後の内容が反映されていました。同じヨハン・シュトラウス二世の曲目変更なので、僕にとっては特に残念ということもなかったです。
先日投稿したように事前の公開リハーサルの抽選に当選したので、12時35分くらいには到着していましたが、リハの開始を早くするというので、受付12時45分開始の予定も早出しされ、既に当選された方々が順番に座席の引換券を受け取っておられました。
で、僕らも並んで手にした座席の指定券が↓です。
本番の座席が3階の最左ブロック最後列2列前のD席だったのに対し、随分見易いS席の位置でリハが観られることになりました。
リハでは、カジュアルな服装の団員がほとんど。ティーレマンもボトムスはジーンズ、トップスは黒地に背中に金文字で漢字がプリントされいる決して趣味がいいとは思えないポロシャツ姿。
リハは、プログラムの順で行われ、最初は結構流していましたが、途中からティーレマンが演奏を中断し、「そこは、もっとこういう風に」とかをメロディーを口ずさみながら指示をし、やり直して確認する場面が増えました。木管などには数回、同じ部分をやり直すシーンもありました。何を言ってるのかは聞こえませんでしたが、一方的にティーレマンが指示する訳でもなく、オケのメンバーも結構発言して話し合いながら作っていってるようにも僕には思えました。
そんな感じで進んだものですから、リハの終了は予定の13時50分を廻って、14時10分くらいになりました。
これだけでも、ホント、貴重な経験をしたと思います。
ホールからホワイエに一旦退場したらリハに参加されなかったお客様が既に入場されていて、ホールもすぐに開放されました。
15時すぎに、いよいよ開演となりましたが、本番になると、当たり前ですがやっぱり圧倒的に熱量が増え、最初のドン・ファンからとてもいい音がしていました。弦は温かく厚く、ホルンを筆頭に金管も良く鳴っていたし、木管も美しかったです。
オケの音量も大きいし、フェスティバルホールは良くも悪くも音がすごく響くので、3階の隅にいる僕らのところでも充分よく聴こえました。
特に良かったのが後半の3曲。
なかなか生で聴く機会の少ない曲で、ウィーンフィルならではの演奏。ニューイヤーコンサートを生で観るとこんな風なのかなと思うくらい美しく楽しい演奏でした。
ティーレマンは、リハでは8割方座っていましたが本番では当然動きも大きく、見栄えも良かったです。
3階からなんで、表情とかはまったくわかりませんでしたが。
カーテンコールでは、ティーレマンは指揮台の手すりを持って客席のほうに身を乗り出して少し頭を下げるのですが、お辞儀をしているというより、「どうやった、僕の演奏は!ドヤドヤ!」ってアピールしているような感じに僕には見えて、一人でうけていました。
アンコール:エドゥアルト・シュトラウス1世:ポルカ・シュネル「速達郵便で」作品259
アンコールは自宅にあるニューイヤーコンサートのCDにも収録されてない曲だったけど、これぞウィーンフィルといった感じのポルカ。
これもすごく良かったです。去年のフランツ・ウェルザー=メストとの来日公演(★)では、「南国のバラ」と「テープは切られた」の2曲をやってくれたので、もう1曲やらないかと少し期待をしていたのですが、そうとはならず会場から拍手喝采で閉幕となりました。
3階にいたので、どれくらい入っているのかわかりませんでしたが、3階の中段中央から両端に空席が結構ありました。おそらく、A席の最後列ではないかと思います。
とてもいい公演ですが、やっぱり、もう少し安価にならないと満員にはなかなかならないようです。