今日は、ロームシアター京都に行って、「コバケン・ワールド in KYOTO」という公演を聴きに行って、先ほど、帰宅しました。

とてもいい公演でしたが、今日はその前に、昨日シンフォニーホールで聴いてきた小曽根真 60th Birthday Solo OZONE60 CLASSIC×JAZZのことを書きます。これも、とてもいい公演でした。

小曽根さんは今年の3月25日に還暦を迎えるに当たり、ファンやお世話になった方々に感謝を伝えようと3/3に 「OZONE 60」というアルバムをリリース()をされました。

誕生日当日3/25のサントリーホールから1年かけて47都道府県に足を運び、このアルバムに収録された曲を中心に演奏することで直接ファンに感謝を伝えようと言う主旨のツアーが開始されました。

そして、東京、3/27の愛知に続く3か所目が昨日の大阪ザ・シンフォニーホールでの公演です。

昨年11月に還暦を迎えた僕は早生まれの小曽根さんと同学年ということもあり、彼の音楽が好きなだけでなく、なんとなく勝手に親近感も持っているので、この公演を楽しみにしていました。

 

配布された無料プログラムの表紙は、還暦に因み、真っ赤。

 
 

プログラムを一ページめくると、小曽根さんのメッセージがあります。

 

続いて、全3頁で60年の歩み(下の写真は1頁のみ)と更にはその後に全51アルバムのDISCOGRAPHYが掲載されていました。

 

開始前の会場。

ステージ中央にスタインウェイ。P席と2階サイドバルコニー最前ブロックは使用せず。

座席通常配置で90%以上は入っておられたと思います。

 

小曽根さんのコンサートは毎回、おっかけとようなコアなファンの方がかなりおられるんですが、昨日の公演では、OZONE60とプリントされた真っ赤の布マスク姿があちこちに見られました。この人たちが休憩の時に集まって話をされているのが聞こえてきたのですが、サントリーも愛知も行ったとか、来週の京都も行くとかの話題で盛り上がっておられました。

来週の京都はこのツアーではなく、広上さん指揮の京響スプリングコンサートで、ラフコン2を初めて演奏されます。

チケットは完売、この方達も相当数来られる模様。OZONE60の赤のマスクをした人が点在して、いつもの演奏会とは異なる雰囲気になりそうです。後半のチャイコの悲愴も興味あるのかな?って少し不安。余計なお世話かもしれませんが…

 

還暦を祝うスタンド花も来ていました。

 

コンサートは2部構成。

CDは1枚目がクラシックと即興音楽。2枚目は、オリジナル作品のジャズになっていましたが、コンサートではクラシックとジャズを織り交ぜて、MCも入れながら進行。

 

1部2部とも、衣装のアッパーはいつものモーニング風のシャツしたが、1部は赤で2部はゴールド。

 

1部

Gotta Be Happy

Struttin’ in Kitano

Moritz Moszkowski: 20 Petites études No.8 h-moll Op.91-8

Need To Walk

Departure

Sergei Sergeevich Prokof’ev: Sonata for piano No.7 Mov.3 Precipitato 

 

2部

Maurice Ravel: Concerto pour piano et orchestra, Mov.2 adagio assai E-Dur 

The Puzzle

Listen 耳を澄ませて

O’berek

For Someone 誰かのために 

 
CD2枚目に収録されているオリジナル作品のGotta Be HappyやNeed To Walkは、1回目の緊急事態宣言で自粛期間中に作曲されたもの。MCでも触れられた53夜連続の自宅からのライブ配信も思い出され感慨深い演奏でした。
また、Struttin’ in Kitano、Listen、For Someoneなども、どういう想いで作曲されたのかを教えてもらえました。
そして、やっぱり、生の音を浴びる心地よさを改めて感じるひとときになりました。
 
クラシックのほうに入っているモシュコフスキのソナタは小曽根さんが12歳の時に、ピアノをシャン・メルオさんという神父さんから習っていたときに教えてもらった曲とのこと。もっと幼い時にピアノを習い始めたそうですが、バイエルで嫌になり辞めて、でも、お父様の影響だと思いますが、オルガンは弾かれていたようです。そして、12歳でオスカー・ピーターソンの演奏を聴いて、ジャズピアノがやりたいと思い、師事したのがメルオさんとのこと。その時もハノンはやりたくないと主張し、教えてもらったのがモシュコフスキだったそうです。
また、プロコの戦争ソナタはすごく難しかったらしく、レコーディングは随分難航されたそうです。昨日は、1部最後の演奏でしたが「2部に廻すと弾けなくなる」って言われたり、2部で演奏されたO’berekでは「CDでは2台のピアノで8時間もかかって演奏して多重録音されたものだけど、このツアーでは一人でやるという無謀なことをしています。サントリーホールの公演の時に失敗したら、以降のツアーではやらないと言ってきたけど、東京も愛知もなんとか成功したので今日も出来ると思います。」と言われたりと謙虚だけど笑いも誘うMCで会場も和みました。
 
好き嫌いはあると思うけど、僕は小曽根さんの演奏するジャズの香りがするクラシックの演奏も好きです。

 

EC: 

W.A.Mozart: Eine Kleine Nacht Musik

Moritz Moszkowski: 20番

Reborn

 
アンコールを求める拍手に舞台袖からカーテンコールで出てくる度に、「ホンマに?みなさん、優しいですねぇ~」と言いながら、「知らんよ、もう止まらへんよ、終電無くなるでぇ~」と3曲も披露してくれました。
最後のRebornだけが、今回のCDに収録されていない以前のオリジナルです。
アンコール途中のMCでは来週のラフコン2のことにも触れられました。
先ず、「受けんかったらよかった。すごく難しい。1月から毎日8時間練習してきて、やっと最近入ったと思うので、大事故にはならないと思いますが。」とのこと。
どんな演奏をされるのか、また来週も楽しみです。