何か犯罪が起きたとき、それを全て犯罪者の性格に起因するもの、加害者がおかしいから起こしたんだと普通考えます。筆者は丹念な現場取材などから事件が起きる時代背景、環境を明らかにしています。起きるべくして起きたとまでは言いませんが、事件が起きる必然性のようなものが戦後の日本にはあったと読み取れます。
筆者はほぼ10年かけてこの本を書かれたそうです。ちょうど宮崎死刑囚が話題になった頃で、興味本位で手に取りましたが、文章に圧倒されました。少し、間をおいてもう一度読んでみたい本です。
この本は2000年に書かれていますが、最近の事件を見ていると筆者が憂えた通りに日本が進んでしまっている気がします。
M/世界の、憂鬱な先端 (文春文庫)