雪と氷の時代 | こはにわ歴史堂のブログ

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朝日放送コヤブ歴史堂のスピンオフ。こはにわの休日の、楽しい歴史のお話です。ゆっくりじっくり読んでください。

【雪と氷の時代】


日本はまわりを海に囲まれた島国です。

でも、今から2万年前は、島ではありませんでした。

海の水が今よりずっと少なくて、日本はおとなりの大陸とつながっていました。

どうして海の水が少なかったのでしょうか。

実は、今よりもずっと寒くて、いちばん暑いはずの夏でも、冬の昼間のようでした。

夏には、平地では氷もとけて、雪はなくなります。でも、山の上には、一年中、雪がつもっていたのです。

地球の陸地には、たくさんの雪と氷がありました。あたたかくなって、雪や氷がとけて、水になって海に流れこみ、だんだん海の水が増えていきます。


海の水が少なく、日本はまだ島になっていなかったので、ゾウやシカが日本にやってきました。

あれ? 寒かったのにゾウさんが来たの? と思うかもしれません。

日本にやってきたゾウたちは、今のゾウとはちがう、今はもういないゾウたちです。

北のほうからマンモス。

南のほうからナウマンゾウ。

オオツノシカっていう、大きな角(つの)のシカもやってきました。

ヒトは住んでいなかったのでしょうか。

もちろん人々も暮らしていました。

一年のうち、8か月が冬のような寒さです。

人々は狩(か)りをし、動物の毛皮で服をつくり、動物の肉を食べていました。

狩りの道具は、石と木でつくられています。

石をけずってヤリの先やオノをつくりました。

ナウマンゾウもマンモスも、たいへん大きなゾウです。オオツノシカも、みなさんが知っているシカよりもずっと大きいのです。

一人だけでつかまえることはできません。

こうして人々は、力を合わせる、そして工夫(くふう)をすることを学びました。


≪くわしい解説≫


今から2万年前、日本は大陸とつながっていました。地球が温かくなって(温暖化)して、大陸の氷河がとけて海面が上がり、島となるのは1万年前です。

北からマンモスやヘラシカ、南からはナウマンゾウやオオツノシカがやってきており、人々は狩りをして暮らしていました。

長野県の野尻湖(のじりこ)からは、これらの動物の化石がたくさんみつかっています。

一年の半分以上が冬のような気候で、夏の最高気温は14℃くらいでした。このような気候ですから、毛皮が必要になります。狩りをすることは、食べるためだけでなく、毛皮をとるためにも必要なことでした。

石を打ちかいてつくった道具が打製石器(だせいせっき)です。

長く、日本には打製石器を使っていた時代はなかったと考えられていましたが、相沢忠洋(あいざわただひろ)という人物が、関東ローム層から打製石器を発見しました。

こうして日本にも旧石器時代があることがわかったのです。

大きな動物をつかまえるためには、人々の助け合いが必要です。また、罠(わな)などを工夫することも必要です。

この時代を通じて人々は生きる知恵(ちえ)を磨(みが)いていったのです。