白鳥の姫は、日増しに弱くなっていきました。
姫はもう、うたいごえもあげません。
みーくんは、東の女神に叱られました
「愛は、だきしめることだけではありません。
時に 遠くから、見つめることも必要なのですよ」
みーくんは、姫の大好きな朝焼け色の毛布に、彼女をそっとつつみました。
姫は、やわよわしく歌います
「月の沈む大地の向こう側…、森の奥のその向こう…だあれも知らない…湖の…」
「うん」
みーくんは、雪の切れ間を待ちました。
「月の沈む大地の向こう側へ、行こうね」
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続きも、はじまりもありません。
ただただ、このシーンが、浮かんできました。
ひたすらの、大スランプの中、もう、描けないのかなと思いつつ、
ふっと浮かんだ絵でした。
じゃあね。