皆さんこんにちは
最近ディズニーがらみの事を書いていない元ディズニー親父の松本です
理由は・・・
「今更昔の事を書いてもなぁ」なんて事を思ってしまったものですから、
なかなか書く気持ちになれませんでした
でも、Yahoo!のニュース記事にパークの限定グッズを買い占めている中国人なる内容を読んでしまうと、どうしても昔話を書きたくなり、思わずパソコンの前に座ってしまいました
【独自】ディズニー限定グッズをカゴに詰め込み買い占め…会計50万円も 中国人グループがフリマサイトに転売か(FNNプライムオンライン(フジテレビ系)) - Yahoo!ニュース
記事によると・・・
”15日から東京ディズニーシーで始まったイベントで、人気キャラクター「ダッフィー」などの限定グッズを中国語を話す女性達が大量購入し、購入した商品をその後フリマサイトなどに定価よりも高く販売する、所謂、転売目的で購入しているようだ”というものでした
その記事を読むと「そうか・・・今は中国人がやっているんだなぁ」と思ってしまったんです。
それに、「今は”フリマサイト”など色々あり転売もしやすい環境があるよな」とも。
何故そんな事を思ったのかというと、
TDLの開園当時にも同じような事が日本人によって行われていたからなんです
もう40年も前の事ですから、懐かしさしかありませんが・・・
当時は、兎に角ミッキーマウスやドナルドダックのぬいぐるみが売れに売れた時代。
在庫がほぼ無くなることなんてしょっちゅうだったんです。
それこそ開園前に計画していた量よりも売れてしまい、ゲストは欲しいのに物がない状態が
1ヶ月以上も続くほどでした。
ところが・・・ある日、
そのミッキーやドナルドのぬいぐるみが西日本のあるエリアで大量に売られているという情報が入ってきたんです👂
その情報を聞いた私たちは「何故そんなところで??」と思ってみたものの理由が解りません。
「製造工場から盗まれた」説や「ある一部の人たちが大量に購入した」説など多くの憶測が飛び交ったのですが、結局本当のところはわからずじまいだったと記憶しています
そこで、TDLの防衛策として購入数の制限を設けることにしたんです。
ただ・・・
設けることにしたのは良いのですが、
各ショップを回って買えばそれはそれで大量購入出来てしまいます。
何人もの人が購入すれば、それもそれで大量購入できてしまいます。
ですから、あるデパート出身者の同僚などは
「買う人は買う手段を考えるんだから買わせてしまえば良いじゃない」
「TDLとしては売上げが経つんだから」
なんて事を言っていましたね。
私もどちらかというと最初はその同僚側の考え方で、
「もし、TDLと違う場所で販売したことが判明したら、そこで権利なりを主張すれば良いのに」なんて事を思っていました。
ところが・・・
そのことを商品担当のカウンターパート(ディズニー側)に伝えると、
「折角来園してくれたゲストの購入する機会をなくすのですか?」
「皆さんの仕事は売ることでは無くて、幸せな体験を届けることなんですよ」
「私は認められません」
と怒らせてしまったことがありました。
確かに、パークの考え方は全てのゲストにハピネスを届ける。
買いたいぬいぐるみが無くて良いはずはないんですよね。
そう考えると、「売れば良い」とだけは言えないわけです。
まだディズニーが日本に寝ずいていない当時はそんな議論がディズニー側とあったんですよ
さて・・・
あれから40年経過したパークではどうするんでしょう?
記事の中の専門家は「ネット販売をすれば解決する」という見解でしたが、
これはこれでディズニーの考え方には則さないですよね。
”パークの商品は、パークでの買い物という体験を通して持ち返ってもらう大切な物”という考え方があるから・・・難しいんです。
私も何度もディズニー側に掛け合ったことがあったのですが、その都度却下でしたから
とは言え・・・
40年も経ったパークですし、世の中の環境も変化したのですから、
「ネット販売をそろそろ始めても良いのでは??」と記事を読んで思った私めなのです。
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今日のお話はこれでおしまいです。
「ゲストに平等に」販売する事って難しいですよね。
でも、その知恵を絞るのも仕事だと考えると、
「まだまだ後輩達は知恵を出していない!」と思ってしまう元ディズニー親父なのです。
それでは、また