採卵周期~ゴナドトロピン投与量が多すぎると成熟卵が減少・その背景!? | クイズで学ぶ不妊診療最前線~愛/AIなんだ

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これまで着床不全やPGT-A(胚染色体解析)の問題を取り上げてきました。時代は流れ、今や人工知能が診療に取り入れられるようになってきました。この大きな変革の中で、生殖医療専門医の立場から不妊症・生殖医療全般にわたって自身悩み考えながら学習していく記録です。

メリーランド州・ゲイザーズバーグなどから 

 

問題:ゴナドトロピン総投与量が

より多い採卵周期では

卵子回収/成熟率がより低下し

胚培養・妊娠成績にも負に影響する

という報告が最近目立つ 

 

モデルマウスを用いた

自身の基礎研究結果から

そのメカニズムとして

著者らが提唱する仮説は

次のどれか? 

 

1 HEAD仮説 

 

2 HAND仮説 

 

3 BODY仮説 

 

4 LEG仮説 

 

5 FOOT仮説 

 

正解は↓↓ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解 5 FOOT仮説 

 

出典:Lori R Bernstein et al. Reprod Biol Endocrinol. 2024 May 6;22(1):52. 

 

FOOT ("FSH OoToxicity” ) hypothesis では

FSH過剰が卵子への毒性を持つとしている

 

高齢/卵巣予備能低下など

ただでさえ血清FSH値が上昇している女性は

より影響を受けやすく

妊娠成績低下に繋がるのだという 

 

他にも

in vitro(体外研究)ではこれまで

卵子成熟促進作用を持つといわれてきた分子・

アクティヴィン(activin)が

実はin vivo(体内研究)では

卵子成熟抑制作用を発揮すること

 

さらには

activin阻害剤のActRIB:Fc 投与が

マウスの卵子成熟を回復させたという

目が離せない内容を含んでいる

 

 

今日の一曲:The Dramatics - 

In The Rain  

梅雨と向き合うソウル・ミュージック特集

イントロから雷鳴、強雨、豪風の擬音が胸をかきむしる 

乾いた男声リード(Wee Gee)が

「雨の中外出したい、もう我慢できない」と嘆き節!

そこへコーラスが手厚いこころのサポートを買って出る!!