クイズで学ぶ不妊診療最前線~愛/AIなんだ

クイズで学ぶ不妊診療最前線~愛/AIなんだ

これまで着床不全やPGT-A(胚染色体解析)の問題を取り上げてきました。時代は流れ、今や人工知能が診療に取り入れられるようになってきました。この大きな変革の中で、生殖医療専門医の立場から不妊症・生殖医療全般にわたって自身悩み考えながら学習していく記録です。

「来・た・よっ!

ワンちゃんやで ワンちゃんで行くんやって!

泣くのはまだ早いて!!」

(アメマTV ほんどぅ「A」くぇ「I」すけ氏解説)

 

 

 

失礼しました

 

 

 

何が来たかって?

そうです

現在開発中の人工知能・

深層学習モデル・

愛称「俺ゴンからAI~1.0」

の原型が完成したのです

 

 

そのコンセプトは

「子宮鏡下・子宮内膜マイクロポリープ

所見を生殖医療専門医と同レベルか

それ以上に検出可能な

畳み込みニューラルネットワークの構築」

です

 

 

トレイニング&テスト&ヴァリデーション

の結果、

専門医と同等の診断能力を達成しました

(出典:Kitaya K et al., Diagnostics 2023, 13(5), 936)

 

 

ここで勢いに乗ってしまいたい

所なのですが

今回はなかなかそうは行きません

 

 

目指す「山」の頂が

あまりにも高いことに気づいたのです

 

実装開始から約1年半 

現在私のいる位置は、

富士山でいえば1合目あたりではないか

と感じています

 

 

しかも今いる処から

一旦下山しないといけないことを

知りました

 

完成したニューラルネットワークでは

マイクロポリープは検出できても

最終目標の慢性子宮内膜炎の

子宮鏡単独診断には至らない

ことが見えてきました

 

 

要するに私が到達したのは

言うなれば富士山の隣にある

標高300-400mの小山だったのです

(富士山の周辺には側火山

という小ぶりな山が実際あるそうです)

 

山を降りる準備をしながら

本山登頂成功に必要な道具・準備は何か?

思案している最中です

 

 

泣くのはまだ早い!

 

 

またお会いできる日まで!!!