妊娠中:魚を食べるなら週何回? | クイズで学ぶ不妊診療最前線~愛/AIなんだ

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これまで着床不全やPGT-A(胚染色体解析)の問題を取り上げてきました。時代は流れ、今や人工知能が診療に取り入れられるようになってきました。この大きな変革の中で、生殖医療専門医の立場から不妊症・生殖医療全般にわたって自身悩み考えながら学習していく記録です。

出典:Stratakis N et al., Association of Fish Consumption and Mercury Exposure During Pregnancy With Metabolic Health and Inflammatory Biomarkers in Children.

JAMA Netw Open. 2020 Mar 2;3(3):e201007.

 

妊娠中の魚の摂取については一定した見解が得られていない。

胎児神経発達についてオメガ3脂肪酸摂取による利点と

水銀摂取による有害性の両方が指摘されている。

 

ロス・アンゼルスなどから前向きコホート研究・HELIX(Human Early-Life Exposome)studyの一環として報告があった。

ヨーロッパ5カ国(フランス、ギリシャ、ノルウェー、スペイン、英国)の母子805組を対象に、

食物摂取頻度調査票を用いた妊娠中の母親の1週間当たりの魚の摂取量と、

全血および臍帯血中の水銀濃度、出生児の6~12歳のメタボリックシンドロームスコアを調べた。

 

・母親が妊娠中に週に1~3回魚を摂取していた小児では、週1回未満であった小児に比べ、メタボリックシンドロームスコアが低かった。

 

・母親の魚の摂取頻度が週3回を超えると、この効果は減少した。

 

・血液中の水銀濃度が高い母親の子は、メタボリックシンドロームスコアが高かった。

 

以上より、妊娠中の女性の魚の摂取量は週1から3回が適量としている。

 

なお妊活中の魚の摂取については、コチラもご参照ください→https://ameblo.jp/koetaro/entry-12381857204.html

 

今日の一曲:Leon Haywood – Hey Hey Hey 

リオン・ヘイウッド自身のレーベル・Fat Fishからアーリー・ソウル・ナムバー。

確かロス録音だが南部調のミディアム・スロー・ナムバー!!!!