三浦しをんの「舟を編む」 | 青空にTシャツ、片手にビール時々鉛筆

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少し暇な時間が出来たので、何の脈略もない部屋になりそうですが、童心に返って絵日記風に始めてみます

テレビNHKBSテレビで大好きな小説

三浦しをんさんの「舟を編む」が

ドラマ化されるとの情報を得て

 

これはドラマが始まる前に

もう一度読んでおこうと

本棚から探し当て

「舟を編む」を一気に読みました

この小説は本の帯にある通り

2012年の本屋大賞第1位の作品

 

文庫本(写真のもの)になった

2015年に読みました

当時はまだ眼も老朽化する前(笑)

大抵の本は文庫本化の

タイミングで購入し読んでいました

ということで9年ぶりの再読でした

 

三浦しをんさんの作品の出会いは

「風が強く吹いている」が最初

それ以降

「まほろ駅前多田便利軒」

「神去なあなあ日常」

「木暮荘物語」など読んだ後

「舟を編む」と出会いました

鉛筆舟を編む鉛筆

馬締(マジメ)光也は営業部では

名前の通り真面目の度が過ぎて

変人扱いされていましたが

 

新しい辞書の編纂メンバーとして

辞書編集部に迎え入れられることに

 

どが付くほど超生真面目

ひとつでも気になることがあれば

とことん調べないと気が済まない

マイペースで小さな事に拘る性格

それは辞書作りに打って付けでした

 

馬締と辞書作りに取り組む仲間たち

軽薄でへらへらしている西岡

ファッション誌から転属されてきた

女性職員の岸辺などなど

個性的な面々の中で馬締は

次第に辞書の世界に没頭していく

 

彼らの人生が言葉という絆を得て

優しく絡み編み上げられていきます

 

しかし、会社では儲からない部門

どちらかというとお荷物扱い

問題山積みの辞書編集部

 

不完全なそれでいて愛しい人たち

彼らが紡ぎあげていく長い旅

苦難の辞書作りという旅を

チームワークで乗り切っていく

 

彼らに元気と勇気をもらいました

 

真面目過ぎるからこそ出る

おかしな言動に笑いまた癒され

ほっこりさせてもらえます

 

辞書を作ることに人生をかける

ときどき不器用な恋にもほっこり

 

馬締は香具矢に一目惚れして

ラブレターで思いの丈を伝えようと

言葉に拘るあまり十数枚にも及ぶ

難解な手紙を手渡すが・・・

 

 

 

受け取った香具矢はその難解な

手紙の意図とするものがわからず

それがラブレターだとは気付かない

ラブレターえーん

 

辞書を作ろうという言葉のプロが

己の気持ちを伝えたいと書いた

大作?力作?は無惨にも大失敗💦

 

香具矢に理解してもらえる言葉

 

馬締が考え抜いて選んだ言葉は

好きだというたった3文字でした

 

大切なことは相手の心に届く言葉の

舟を編むということなのでしょう

 

小説「舟を編む」の不器用な人々の

思いが、言葉が、心に届きます

 

優しく胸を打ち癒してくれました

 

一番心に残った言葉は

誰かの情熱に情熱で応えること

 

ドラマは2月18日(日)から

夜10時から10時49分

キャスト

池田エライザ・野田洋次郎

向井理・柴田恭兵・矢本悠馬

 

原作の小説がどのように

脚色されているのか

新入り女性社員の視点から

描かれているとか、楽しみです

 

取り急ぎの読み終えた後の

拙い読感でした

そして読み終えた後

辞書を持ち出してみたくなりました

 

そして思い出したことがありますが

それはは自分の備忘録ですので

一応ここまでということで・・・

 

今日も最後までお付き合い頂き

ありがとうございました

 

 

 

 

 

~国語辞典と万年筆~

小学4年生の冬だった

父のクリスマスプレゼントは

国語辞典と緑のパイロット万年筆

本好きだったぼくのこと考え

父が選んでくれたプレゼントだった

でも、期待していたプレゼントは

当時流行っていたプラモデルの

レーシングカー車だった

その気持ちが態度に出てしまった

敏感に察知した父は悲しそうだった

 

父の悲しそうな顔が忘れられない

そんなクリスマスの夜となったえーん

 

父はその年が明けると

病で2年間の病院生活を送ることに

そう入院する事が決まっていたのだ

だから辞書と万年筆だったのだ

勿論、父に手紙をせっせと書いた

今はもうないあの国語辞典で

言葉を調べ万年筆で手紙を書いた

知らない言葉を一杯調べて

父が元気になってくれそうな

そして喜びそうな話を書いて送った

父も「嬉しかった」という返事を

いつも書いてくれた

 

辞書にはそんな思い出がある

今更だけど

お父さんありがとうございました