テフさん | sgtのブログ

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歌うことが好きです。コロナ禍で一度はしぼみかけた合唱への熱が''22年〜むしろ強まっています。クラシック音楽を遅まきながら学び始める一方、嵐の曲はいまも大好きです。


第4月曜日である今日は、月に一度の老人ホームボランティアの日でした。


デイサービスにいらっしゃる方々と、お話したり一緒に歌ったり、お茶碗洗いなどの雑用をお手伝いするというゆるーいお仕事。
資格のない人間がすることですから、いわゆる「介護」らしいことはしてはいけないのです。


とはいえ、祝日だろうと年末だろうと休みなしなのが地味~に大変なのですが、
ここ4年間は皆勤しております(^_^)v
何の自慢にもならないけど…自分としては誇りです。


今日は祝日のせいか参加者がとくに少なくて、なかなかに忙しかったのですが、
それでも嬉しいことがありました。


ここ2ヶ月お姿が見えなかった、101歳(一の位は怪しいけど、100歳超なのは確か)のテフさんにお会いできたこと。


何しろお年がお年なので、いらっしゃらなければご体調を心配、というかぶっちゃけもしやお迎え?…と考えてしまうのですが、
前にお会いしたときより表情がぽわんとされたものの、
元気にデイサービスにいらっしゃいました。


以前のテフさんは、だんだん動きが不自由になる手の指をさすりながら
「長く生きてても大変なことばっかり」と口癖のようにおっしゃっていたのですが、
不思議と暗さを感じさせない、さっぱりとした気性の方なのです。


いつも小さなスケッチブックを携えて色鉛筆でお花のスケッチをなさったり、
(その間も、指がうまく動かない、なんてブツクサ言ってる)
スポーツ新聞で、お好きな巨人の記事をご覧になったり、
(好きな選手は?とうかがったら この子、と坂本選手を指差された!)
独特のペースをお持ちで、なんかいいなぁ、と、
僭越ながら憧れています。


テフさんの娘時代や子育て時代は、
今とは全然違って本当に大変だったに違いない。
戦時を生き抜いて4人の子どもを育て上げ、
ご主人をはじめ多くの親しい人を見送り、
長く生きるということの大変さを知り尽くしていらっしゃるのだと思います。


そのせいか、テフさんの「大変なことばかりでやんなっちゃう」という言葉には、
愚痴というよりむしろ、これまでの人生をあっけらかんと受け容れているような響きを感じます。


お孫さん、ひ孫さんの数は「もうわかんない」とおっしゃっていたっけ。
そんなとこもなんかいい。


今日のテフさんは、もうお話もほとんどなさらず、黙ってミルクコーヒーを飲んで過ごしていらっしゃいましたが、
歌の時間(これは私に仕切らせてもらってます)にテフさんのお好きな唱歌を意識して選んでみたら、
3曲目あたりからお口が動きだして、歌い始めてくださいました♪


伴奏譜が見つからなくてアカペラになってしまった「二人は若い」も、
♪「あなた」「なぁんだい」
って元気に歌われましたよ。


よっしゃ!って思いました。


このボランティアを始めて今年で6年目、
この間お顔ぶれが変化したり、お元気だった方が少しずつ弱られていくのを見るのはせつないのですが、
今日のようなことが嬉しくて、
休んでたらもったいない、と思っちゃうんです。


ボランティアだから、しゃかりきに来る必要は全然ないんですけどね。
でも一応「歌のおねえさん」させてもらってる手前、
風邪ひかない限りは出続けますとも!


テフさんに来月も会えますように。