kinuginu | sgtのブログ

sgtのブログ

歌うことが好きです。コロナ禍で一度はしぼみかけた合唱への熱が''22年〜むしろ強まっています。クラシック音楽を遅まきながら学び始める一方、嵐の曲はいまも大好きです。


文章に色気がない、と友人に指摘されて、やっぱりそうかー、と思いつつもこればっかりは。。。
練習して上手くなるものでもないしなぁ…などとスネながら書きました。
ベタで、その上18禁にするほどでもありません。
いまはこれが精一杯(©ルパンⅢ世)










♯♭♯♭♯♭♯♭♯♭♯♭♯














kinuginu





 










あなたを送り出した朝








ひとり分だけ温度の下がった部屋に

何だか取り残されたような心地がして

フワフワと落ち着かない身体を

リセットするためにバスルームへ








あなたが使ったときの湿度は

ほぼ抜けていて少しほっとする

自分も一日を始めなきゃいけないから








シャワーを使おうと

水栓に手を伸ばし体を屈めたとき











つっ、と












あたたかいものが溢れる感触に

思わず膝を閉じ

冷たいタイルにへたり込んだ











(まだ、いた…)











空のバスタブに打ちつける

シャワーの水音を聞きながら

意地悪い緩慢な流れが出てゆくのを

目を閉じて 自分の肩を抱いて

じっと待つ















立ち上がって 流そうと

熱いシャワーをかけた瞬間

ふっと昇った匂いで

再び罠にはまる








埒があかない…








意を決して体を洗い始める

人目につくところに痕を残すような

幼稚な真似はお互いにしないけれど

時々 ちりりと痛む箇所がある

それも無視するように

ボディーソープの香りにくるんで














部屋に戻ると

携帯にあなたからのメッセージ

忘れ物?といぶかしんで開くと


















「痛いから爪を立てるな」




















おあいこだ。











カーテン越しの青い陽光

すっと気が晴れてシャツに袖を通す