こちらの記事の続きです。
入試の難易度を考えた場合、
まずポイントになるのは
長めの「記述問題」の数です。
当然ながら記述問題が増えれば増えるほど、
難易度は上がる傾向があります。
大学入試の共通テストでも、
延期にはなったものの
記述問題が取り入れられることになっています。
文科省としては、
明らかに記述問題を増やす方向に
進んでいるわけです。
文科省に従順な県教委としては、
いつものパターンだと
記述問題を増やすはずなのですが、
私はそうはならないと思っています。
なぜなら、「採点ミスを減らす」
というミッションがあるからです。
宮城県の公立高校入試は、
6年ほど前に傾向が大幅に変わりました。
記述問題が減り、記号問題が増えたのです。
一番分かりやすいのは社会で、
10題以上出ていた記述問題は
5題に減りました。
さらに答案用紙の形式も変わり、
採点しやすくなるような
工夫が施されています。
これらの変更は、全て
「採点ミス」を減らすために行われたものです。
実は宮城県ではそれほど大きな問題は発生していませんが、
全国的には大学入試、高校入試問わず、
採点ミスが多発しています。
それで宮城県の公立高校入試も、
採点ミスが起こらないように対策を取ったわけです。
いくら文科省の方針だとしても、
「採点ミス」が増えることを容認してまで
記述問題を増やすとは考えにくいでしょう。
ですから、当面は記述問題の大幅な増加は
ないと思います。
ただし、今年の入試でも
数学において、言葉で説明させる問題が
出ました。
こんな風に部分的に記述問題が
増える可能性はあります。
また、何かを説明した文章の一部が
空欄になっていて、
その空欄を埋めさせるような、
「半記述問題」が出される可能性もあります。
ですから、全体として記述問題の数は、
ほぼ現状通りか微増ぐらいになるのではないでしょうか。
次回に続く