子どものトラウマケア | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

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こんにちは、和久田ミカです。

今朝、朝日新聞で『「触れてはだめ」を超えトラウマに向き合う 精神科医が語る心の再生』という記事がありました。

他の国と比較すると、日本は「トラウマとの向き合い方」が苦手だという印象があるそうです。

臭いものにふたをする、という習慣があるからでしょうか。



精神科医の桑山紀彦先生は、震災の3カ月後、被災地の学校に招かれ、トラウマプログラムをしょうとしたところ、先生たちから

『子どもたちをあんなおそろしい経験と向き合わせるなんて、ありえない』

『子どもが不安定になったら、どう責任をとればいいんだ』

といった激しい反発が出たため、避難所でプログラムが行いました。


プログラムの内容は、写真をたくさん並べ、好きなものを手に取って、自分の思いを話してもらう、というものです。

富士山や桜など震災とは関係ない写真の中に、津波やがれきの写真も含めて置いてあります。

すると、多くの子どもたちが後者を選び、被災した経験を懸命に語り始めました。

 震災当時、どう逃げたのか。

 何を見たのか。


つまり、トラウマケアというのは、見ないふりをすることではなく、外に出すということです。

話す。

聞く。

でも、仲間がいるから、向き合える。

トラウマを失くすのではなく、トラウマと共生できるようになる。




被災した子どもたちが、地震ごっこや津波ごっこをするのも 同じ理由です。

「自信が来た!ガタガタ」と机を揺らしたり、「津波だー!」と逃げたりする遊びをします。

遊びを通して再体験し、無意識にトラウマケアをしているのです。


だから、当会で行っている「聞く子育て」は、その一助になるのではないかと感じています。

何かあったときに、安心感の源である親に話ができること。

そして、親自身も ネガティブな話を受け止められる、心の器を作っておくこと。

活動を通じて、これからも「聞くこと」の大切さを伝え続けていきたいと思っています。
 

 

最後までお読みくださりありがとうございました。