感情を強く揺すぶられる出来事が起こったときの対処法 | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

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こんにちは。

マスターインストラクターの森山ふみ香です。

 

  事実はひとつ、捉え方はひとそれぞれ


以前勤めていた職場にいたA子さんは、転職で入社してきた20代の女の子。


入社した当初、

「私、いつも職場に恵まれなくって……」

と言っていたのですが、

明るくてハキハキしていて、慣れない仕事を一生懸命覚えよう頑張っている好印象の子でした。


ところが、入社後3カ月で辞めることになったと聞いてビックリ。

辞める理由を聞いて、さらにビックリしました。

「雑用を頼まれた。」

「陰でBさんと比べられた。」

「お客様に理不尽にクレームを言われた。」

「Cさんの指導が怖い。」

などなど。



職場のみんなは彼女に特段厳しくしていたわけではなく、仕事を覚えてもらうための指示や助言でしたが、

どうやらAさんの中では不当な扱いを受けていると、捉えてしまったようなのです。



結婚退職したBさんのことを

「とてもよく仕事が出来る子だったね。」

と同僚が懐かしみながら話していたことでも、

「私は仕事が出来ないと思われている。」

と決めつけて、比べられてるという捉え方に変わっていました。





 

  いつも職場に恵まれない理由


認知行動療法では「認知のゆがみ」と言いますが、

・たったひとつのミスで全否定をする。

・否定的なことのみにフォーカスしてしまう。

・人の断片的な行動や発言で決めつけてしまう心の読みすぎ。

などといった思考のクセが強すぎる子だったのです。



この一連の話を聞いたとき最初に彼女が言っていた

「職場に恵まれない。」

という言葉にとても納得しました。


「私は職場に恵まれない。」

というレッテルを自分に貼っており、恵まれない状況ばかりにフォーカスしてしまっていたのですね。



これは生きづらいだろうなぁ。

次の職場でも同じ状況になるのではないかと、とても心配になりました。




思考のクセは幼少期からの経験や価値観で出来上がったものなので、普段自分ではなかなか気づくことが出来ません。

自分の体がゆがんでいることは整体師などの第三者から指摘されたり、鏡を見て気づくのと同じ。

思考のクセもカウンセラーやコーチなどの専門家からのフィードバックや、他者との関わりにおいて気づくものです。

そして、自分にその傾向があることに気づいていないと、感情を強く揺さぶられます。



Aさんの場合は、

「職場で嫌なことがあった。また職場に恵まれなかった。」

と感じた出来事で、思考のクセに気づくチャンスがありました。

でも、感情を強く揺さぶられた結果、仕事を辞めるという行動になったんですね。
 

 

  気づくだけで緩んでいく



思考のクセは誰にでもあります。

もちろん私も持っています。

ただ、自分にはこういう傾向があると気づくと、少しずつ解消されていくし感情に振り回されることが減っていきます。





私自身、30代後半にきて子育てがうまくいかなくなり、感情に振り回されっぱなしで苦しい日々を過ごしていました。

試行錯誤の末にコーチングに出会って、自分の思考のクセに気づき、少しずつ感情のコントロールが出来るようになってきました。



今でも傾きを感じることがありますが、昔ほどの苦しさはなくて、

「あっ、今、傾いてるな。」

とフラットに自分の状態に目を向けられている感じです。



Aさんはまだ20代。

辛いだろうけど、苦しいだろうけど、彼女に必要な試練なのだとも思います。

自分で気づいて乗り越えられる日が、彼女のタイミングで訪れますように。

そして、身体をメンテナンスするように、カウンセリングやコーチングを受けて心をメンテナンスすることが当たり前の社会になるといいなと願っています。


最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

子育てコーチング協会
マスターインストラクター森山ふみ香