いい子にしてなかったから…サンタさん来ないの? | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

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こんにちは。

子育てコーチング協会マスターインストラクターの谷川明子です。



クリスマスにまつわる苦い思い出があります。


私が子どもの頃、親から

「中学生になったらサンタさんは来なくなります」

そう言われ育ちました。


私は反抗期ナシで育ったので、そうするもんだと思っていました。


自分がしてもらったことをすることが、正しい子育てだと思っていたんです。




娘が中学1年の冬、それは完全不登校が始まった時でもあります。


「中学生になったら、サンタさんは来ないんだよ。」


娘にそう話した時、

『えーーー!でも、本当にそうかわからないよね』

幼さの残る娘は言いました。


クリスマスが近くなると、本当に来ないのかな…来るかもしれないよね…と。


当時、私はその様子に、

「学校も行かないのに、のん気なもんだ…」

毎日こっちは心配に押しつぶされそうなのに…

クリスマス?プレゼント?そんな余裕ないわ!!

そんな気持ちでした。


子どもの言っている「言葉」にしか目を向けることが出来ず、言葉の向こう側の想いを「聞く」ということが出来ませんでした。




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がっかりした娘の顔を見ても…

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クリスマスの朝

『やっぱり本当に来なかった…』

がっかりした様子で娘がそう言いました。


だから…そう言っているじゃない…(溜息)私は呆れ顔。

その年はそれっきり。


不登校のまま、中2のクリスマス

『今年も来ないかな…?』

と言うのです。

正直、え??この子大丈夫かしら…

なんて思いましたが、この頃ちょうど「聞く」を学び始めた頃でした。



「どうしてそう思うの?」

と訊いてみました。

娘はこんな風に話してくれました。


『私、学校に行かないダメな子だから、サンタさんが来なくなったんだ、と思う…

 だから、今年も来ないよね…。』


「いい子にしていたらサンタさんが来る」

…私は小さかった娘に言ったことがあります。


『一体どうしていたら「いい子」で何をしたらいい子じゃないのか…わからなかった、ずっと』

あいまいな表現を理解するのが苦手な特性もあって、娘はいつも不安だったようです。


中学生になったら…

私はそう伝えたつもりでしたが、学校に行かず、こんな自分が家にいてもいいのかな…

と不安だった娘に、サンタさんが来なくなるタイミングは相当つらいものがあったのでしょう(^^;





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しくじりは自分責めよりこれからできることのヒントに!

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「聞く」を学ぶ中で、子どもに何か教えたり伝えたい時、

「ちゃんと」

「上手に」

といった抽象的な表現はイメージしにくい事を知りました。


「○○しないで!」

「〇〇じゃなくて!」

という否定の伝え方も同様にイメージしにくく、して欲しいことを具体的に伝えることが効果的なんですね。



伝え方のコツを知らずに、ただ自分が言われてきたことだけしか 選択肢がなかったこと。

娘のタイミングより、自分のタイミング優先だったこと。



「聞く」を知り、娘が私にいろいろと話してくれるようになって、自分のしくじりの原因に改めて気が付くことも多いです。


以前なら、

あの時こんな事が嫌だった、辛かった

と言われれば、責められてるような気がして、私がつらかったです


私だってその時はそれが精いっぱいだった、

よかれと思ってしていた…

そんな気持ちは自分で「聴き」、「そうか、そう感じていたんだね」と娘の話を「聞く」。


それが身につき始めた頃から、子どもの愚痴や言い分を聞きやすくなりました。



「学校へ行かなくなったあなたが、いい子じゃないからサンタさんが来なくなったわけじゃないよ。

 タイミング悪かったよね、

 …ごめん」


自分の伝えたい想いも、慌てて打ち消すように伝えるより、娘の想いを全部「聞く」をした後で伝えたほうが

「そうか」

と受け取ってくれる事もよくわかりました。


聞くは自分の想いを我慢する、伝えないわけではありません。


信頼関係が気づけるまでは少々修行(^^;

自分の言いたいことをグッと我慢の時期はありますが、実践で変わってきます。



次の年から娘は

「クリスマスプレゼント何買ってくれる?どれくらいの予算?」

とウキウキで訊いてくるようになりました。


来年成人する娘ですが、クリスマスは一年の頑張りを振り返り、ささやかでも何かしらプレゼントを贈り続けたい。

今はそう思っている私です。


最後まで読んでくださりありがとうございます。



子育てコーチング協会 マスターインストラクター