インストラクターの広瀬ふみです。
今日は息子が中学3年生の受験のときのお話です。
希望していた高校の推薦入試が終わり、あとは発表を待つのみ。
息子は、試験の手ごたえがあったようで受かると思っていたようです。
しかし、残念ながら結果は不合格でした。
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発表当日
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息子と受験校に向かいました。
発表時間の5分前、まだ合格者の掲示板は見られません。
待つ時間は予想以上に長く感じられ、ドキドキしながら待っていたことが思い出されます。
時間になり、掲示板をみると息子の番号はありません。
私は、番号がないことがわかるとすぐ、息子に帰ろうと促しました。
“ないものはしかたない”
“まだ、受験は続くのだからさっさと気持ちを切り替えた方がいい”
そんな思いからの行動でした。
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息子の様子
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息子に何度か声を掛けましたが、いっこうに掲示板の前から動こうとはしません。
視線はずっと掲示板。
困った私は、息子の側に立ち何も言わず 息子と同じように掲示板を見つめました。
どのくらいそうしていたかはわかりません。
周りいた人がだいぶ減っていたので、結構な時間そうしていたのだと思います。
息子がぽつりと
「帰ろう。」
と言いました。
帰りの電車の中、息子は無言のまま下を向いていました。
その様子から掛ける言葉も見つからず私も無言。
私の中には
“これからどうなってしまうのだろう”
という不安と焦りだけがありました。

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始めて気づいた息子の気持ち
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自宅の最寄り駅に着くと息子が
「悲しい…。」
と小さくつぶやきました。
そこで初めて息子の気持ちに気づいたのです。
私は、息子がつぶやくまで
“今、息子がどういう気持ちでいるのか”
を考えてもみなかったのです。
息子は受け入れがたい不合格の事実と向き合っていたのです。
私は自分の中の不安や焦りを抑え、息子のつぶやきと同じ重みで
「悲しいね。」
と、返しました。
「悔しい…。」
「悔しいね。」
その後の言葉も、そのまま聞き、そのまま言葉を返すことを続けながら家に帰りました。
それだけで、少しではありますが、息子の声の調子が上がっていくのを感じました。
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気持ちに寄り添う
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家に着くと
「お腹空いた。」
と、どこか吹っ切れたかのように、お昼ご飯をモリモリ食べ始めました。
その姿を見ながら
“何も言わずそのまま側にいること”
“子どもの言葉をそのまま「聞く」こと”
“子どもの言葉をそのまま返すこと”
それだけで、子どもの気持ちに寄り添えるのだなと感じたのです。
まだまだ、手だし口出しをして子どもに嫌がられたりすることは多い私です。
でも、ここぞというときに子どもの気持ちに寄り添える親でいれたらいいと思っています。
最後までお読み下さりありがとうございました。
子どものこころのコーチング協会インストラクター
広瀬 ふみ