子どものこころのコーチング協会
インストラクターの浜田悦子です。
わたしには、自閉症スペクトラムと診断された 小学3年生のむすこがいます。
今日は、むすこの冬休みの宿題をめぐって起きた出来事を、記事にしたいと思います。
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むすこの宿題の中で、わたしがとても怒りを感じたものがありました。
それは、書初めです。
思い返してみると、普段 学校がある毎日の宿題は気にならないのに(例えば夏休みの工作など)、
長期の休みの宿題には、いつもイライラしてしまうことがありました。
普段の宿題では、むすこが学校で音読をしてきたと言っても、漢字の書き順が違っても、どんな姿勢で宿題をしようとも、何とも思いません。
ですが、なぜが長期の休みの宿題だと、気になって仕方がないのです。
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わたしの思考のクセ
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今回 はじめての宿題だった書初めで、わたしは最初から最後まで、叱咤激励とはとても言えない、叱責を続けてしまいました。
むすこの特性や対処法を十分理解しているはずですが、むすこの一挙手一投足を見張り・・・
「筆は立てる!」
「見本見てから!」
「そこは止めでしょ!」・・・
どうしてできないの? “
と、言葉にならないまでも、わたしの言葉はそれ以上のものだったと感じています。
むすこは、次第に泣き出してしまいます。
白い半紙の上に、むすこの涙がポタポタと落ちていきました。
そんなむすこの姿をみると、いつものわたしは軌道修正ができました。
(あ、わたしのマイルールが発動しているかも)と、客観的に自分をみることができるのです。
でも、今回はどうしても自分をコントロールできませんでした。
むすこが布団に こもってしまった姿をみて、やっと、自分のこころの声を聴くことができました。
すると、こんな言葉が出てきました。
好きなこと、やりたい放題やっているんだから・・・ “
現在我が家では、夏休み頃から試験的に、ゲーム(動画視聴)の制限をしていません。
感覚過敏が多いむすこなので、特に長期の休みは一日中自宅で過ごす訳ですが、その間はほぼiPadと向き合っています。
以前は、ゲームの時間を制限していましたが、お互いにイライラしてしまい、うまくいかないことが多く、
いっそのこと制限しないとどうなるのか?を実験中なのです。
実はそのことに対して、わたし自身、完全に納得をしていなかったことに気付きました。
好きなこと、やりたい放題やっているんだから・・・ “
という言葉には続きがあります。
好きなこと、やりたい放題やっているんだから・・・
ちゃんとやることやりなさいよ “
これが、わたしのこころの声であり、マイルールでした。
楽しいことをやったら、苦手なことも頑張らなくてはならない
遊んだら、勉強もしなくてはならない
遊んでばかりいては、人生はうまくいかない
このような言葉たちやマイルールが、あふれてきたのでした。
ずっと前から、わたしのこころにもカラダにも沁みついている言葉です。
楽しいことをしたら、仕事や家事を頑張らなくてはならない。
楽しいことをするんだから、それまでに仕事や家事をしっかりやっておこう。
これが、うまくいくバランスなのだ。
実際に、こうして自分を鼓舞して生きてきました。
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期待の裏に隠れた本音
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さらに、同じくらい
やればできるのに “
という言葉も浮かんできました。
発達に凸凹がありますが、母として 支援者として、むすこの得意不得意は熟知しています。
書初めはきっとできる!とわたしは確信していました。
実際、ゆっくり気を付けて書けば、本当にキレイに書くことができ、
むすこの丁寧に書いた書初めが 教室に貼られているイメージが、わたしの中にありました。
最初から最後まで丁寧に書くことができたら、きっとむすこの自信になる!
わたしはそう思っていたのだと思います。
ですが、それは実はむすこの自己肯定感をあげるものではなく、
自分の自己肯定感を上げるものだということに気付きました。
母親が満足する出来だったとしても、むすこの自己肯定感は上がりませんよね。
それどころか、苦手意識を持ってしまうことになりねません。
立派な書初めを提出し、称賛されることは、むすこの願いではなく、わたしの願いでした。
ですが、今回は 自分のこころの声が聴こえてきても、布団にもぐってクールダウンするむすこに
優しい言葉をかけることもできず、モヤモヤした時間を過ごしました。
こんな時、わたしもしばらくクールダウンです。
結局、むすこから歩み寄ってきてくれるまで、自分から寄り添うことができませんでした。
久しぶりに、色んな想いがこみ上げた日。
根深いマイルールは、まだまだわたしの中にあるなぁと感じた出来事でした。
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自分を癒す、ひとつの方法
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それでも、以前と違うのは罪悪感を感じることが減ったことです。
このようなことが起こると、むすこに申し訳ない気持ちになり、自分を責めることで、本音にたどり着く前に諦めていました。
自分を悪者にして諦めることは、本音や自分のこころの声を聴くことよりも簡単です。
だけど、何度も繰り返してしまう。
自分に向き合い 自分を客観的に見ることは、一見苦しいようだけど、本当は何よりも自分を癒す方法なんですよね。
こんな日常もあるけれど、2019年も自分に寄り添いながら生きていきたいと感じた出来事でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
子どものこころのコーチング協会
インストラクター浜田悦子
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