子どものこころのコーチング協会インストラクターの浜田悦子です。
【 閉じこもった殻から、むすこが出てきてくれたきっかけは・・・ 】
小学1年生のむすこ。
はじめての夏休みが終わり、前期の後半がはじまりました。
毎週金曜になると、
『 やっと ひきこもれる~♪ 』とうれしそう。
その声を聞くと、毎日がんばってるんだな~と改めて思います。
むすこにとって、家にいることが 一番の安心。
以前は、家から出ないむすこに、家から出ることができないわたしのストレスを重ねて 怒りをぶつけてばかりでしたが、今年ほど こころ穏やかに過ごせた夏はありません。
それは、外出が増えた!ということではなく、むすこの精神的な成長に気づけた日々であったから。
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ダメ出しばっかりの日々・・・
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むすこは、自閉症スペクトラムという診断名がついています。
昔の診断名は、高機能自閉症。
言葉が話せるタイプです。
でもね、言葉が話せるからと言って、会話が通じる訳ではないのです。
『 ママの服の色は? 』
『 テレビ! 』
語彙はあっても コミュニケーションが取れない子どもでした。
これが特性だとわからなかった頃、わたしはむすこに
・ 会話を強要し
・ 理解を強要し
・ ふつうを強要していました
ダメな会話は、やり直し。
周りにバレませんように・・・と、むすこのトンチンカンな答えを上塗りするかのごとく、正しい答えと説教を繰り返していました。
次第に、むすこから言葉と笑顔が消えていったのは、言うまでもありません。
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むすこの笑顔を、とりもどしたい
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このままじゃ、ダメだ・・・
そう思って、まず わたしがしたことは、【 否定しないで聞く 】ということ。
答えを間違えていても、トンチンカンでも、こころの中で 【 ちがうでしょ! 】って思っていても、否定しない。
コレが意外とむずかしくって、苦労しましたが・・・
否定しないで聞いていくと、どうしてそんな答えがでるのか、理解できるようになりました。
あ~、むすこには意味があったのだと。
それから、自分の話しを聞いてほしいときは、
『 ママの話しを聞いてくれる? 』と、注意を促して集中してもらうことにしました。
発達障害の子どもたちには、必須なことだと理解していても、ついつい自分の子どもには甘えがでてしまっていました。
大切なスモールステップを、すっとばしていたのです。
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わたしから、むすこへ。
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今では、むすこが
『 ぼく、話したいことがあるんだけど 』
そういって、わたしや夫の注意をひき、話をはじめることが多くなりました。
大切なこと。失敗しちゃったこと。ひらめいたこと。
このむすこの言葉を聞くと、わたしはとてもうれしくなります。
身勝手かもしれませんが、むすこを強制しようとしていた時の関係が、修復できているような気がするのです。
同時に、何年の前のことなのに 涙がでることがあります。
それは、むすこに厳しく接していた申し訳なさかもしないし、子育てが不安で不安で仕方なかった自分自身を まだ癒しきれていないのかもしれません。
まだまだ、わたしも成長中。
閉じこもった殻から、むすこが出てきてくれたきっかけは、ほんの小さなことでした。
話しを、否定せずに 最後まで聞く。
小さなことだけど難しくて、失敗する。
でも、躓きながら やってみる。
『 ぼく、話したいことがあるんだけど 』
この言葉をたくさん聞けたことが、この夏の思い出です。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
子どものこころのコーチング協会 インストラクター
浜田悦子
子どものこころのコーチング協会について