子どもの可能性を伸ばすために | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)のブログです。
子育てに役立つ情報をお届けしています。



【子どもの可能性を伸ばすために】




「子どもの可能性を伸ばしたい!」

そう思って、親やまわりの大人はさまざまなアドバイスをします。

子どもにとって、それが励ましになることもあれば、逆に

「うるさい!」

と、反発されてしまうこともありますよね。

せっかく子どものためを思って言ったのに・・そうしたお悩みを聞くことも、よくあります。

今回は、わたしの実体験をもとに、アドバイスをするときのコツをお伝えしますね。


……☆★☆……………

アドバイスのつもりが・・思わぬ結果に!

……☆★☆……………


わたしのことをお話させていただきますね。

わたしの息子は小学5年生。少年野球チームに所属しています。

先日の試合で、もともと、センターを守っていた息子が、キャッチャーを任されたのです。

初の試合でしたが、大きな声を出し、ピッチャーを勇気づけている姿に、正直、とても驚きました。


というのも、チームの中では、おとなしいタイプで、まじめにコツコツと努力はするものの、

闘争心や積極性が足りないと思っていたからです。

この出来事は、むすこの新たな一面を知るきっかけになりました。

そのあとの試合でも、キャッチャーに抜擢されましたが、今度は強敵をまえに、大苦戦。

自分のミスで、どんどん点数が取られてしまい、

気持ちも試合も、立て直すことができないまま、ボロ負けに終わりました。



帰宅して、ボーっとテレビを見ていた息子に

「この試合で学んだことを、次に活かすんだよ。」

わたしは、そう伝えたのです。


すると、息子は

「ぼくだって、帰り道にずっとそれを考えてたんだよ。

どうして、ママは分かってくれないんだよ。ぼくだって。。。」

と、泣き出してしまったのです。



彼は、責められた、否定されたと感じたのですね。

励ますつもりで言ったアドバイスが、彼のこころを傷つけてしまいました。


彼がとても必死に歯をくいしばって、試合をしていたことは、よく分かっていました。

それでも、努力をねぎらう言葉よりも、アドバイスが先にきてしまったのです。


……☆★☆……………

わたしのこころを占めていた思い

……☆★☆……………


そのとき、わたしのこころを占めていたのは?


・「このくやしさをバネに、次に活かしてほしい」という期待

・「失敗は活かすべき」「苦しいときほど、逃げずに自分と向き合うべき」というマイルール

・「大会が近づいているのに、大丈夫だろうか?不安だなぁ。。。」という本音

この3つでした。



結局のところ、わたしが息子にかけた言葉は、息子のためというよりも、

わたしのくやしい気持ちや不安を晴らすためのものだったのです。

それでは、子どもは、自分の気持ちを分かってもらえないと感じて、耳を閉ざし、こころも閉ざしてしまうのですね。


子どもにアドバイスをするときには、子どもの思い、自分の思いを見つめながら

「これは、誰のためのアドバイスなのか?」「これは、子どもにはどう伝わるだろうか?」

ということを、考えてみる必要があると、痛感したのでした。



……☆★☆……………

子どもに言いたいことは、自分に言いたいこと。

……☆★☆……………


そして、もうひとつ、気づいたことがありました。

「苦しいときほど、逃げずに自分と向き合うべきだ!」

これは、じつはわたしが、わたし自身に言いたいことでした。


試合を見ていて、とっても苦しかったのです。

「いつもの、センターを守ってくれたら、こんなに失敗しないのに。。」

「こんなことなら、キャッチャーなんてやらなければ。。」

親として、祈ることしかできない自分のはがゆさから、どこかで責任を転嫁する気持ちがあったのです。


さらに

「やっぱり、性格的にもキャッチャーは向いてないんだ。。」

「わたしの内気な性格が、彼に影響しているのかも知れない。。。」

こんな風に、わたしのこころの中にある、劣等感や罪悪感を、自分で刺激しては、勝手に落ち込んでしまったのです。


そんな自分の未熟さや弱さから、

「逃げるな!立ち向かえ!」

子どもに言いたいことは、自分に言いたいことだったのですね。



……☆★☆……………

子育ては、自分の世界を広げるチャンス

……☆★☆……………


わたしは、小さい頃から、運動ができなくて、スポーツもほとんど経験がありません。

なので、試合の緊張も、プレッシャーも初体験です。

子育てを通して、自分が経験してこなかった世界を広げてもらっていること、とてもありがたいなぁと思います。

喜びだけでなく、もどかしさやくやしさも、こうした痛い失敗も、

すべてひっくるめて、かけがえのない思い出となることでしょう。

また、子ども自身の人生という広い視点から見ると、

試合の結果や失敗にこだわる自分がとても小さく思えるのでした。



……☆★☆……………

子どもの可能性を伸ばすために

……☆★☆……………


もっと、やればできるのに!

どうしてもっと、食らいついていかないの!

自信をもちなさい!


こんな風に、子どものできていない、足りないと感じることに、まわりの大人は反応してアドバイスをしたくなります。

でも、これが返って、子どもにとっては自分を否定されていると感じさせてしまったり、やる気をそいでしまっているのですね。

「自分は、なにがあっても大丈夫!」

自分で自分を信じることができる、安心で安定したこころが育ってこそ、失敗にめげずに、力を発揮できるのですね。


そうしたこころを育てていくために、親ができることは、いつでもどんな状況でも、子どもの気持ちに寄り添い、子どもを信じること。

できないところに注目するのではなく、できているところ、がんばっているところに目を向け、認めていくこと。

そして、ときに失敗することがあっても、自分や子どもを責めずに、信じることをあきらめないこと。


この子はいつもこうだから。

わたしはいつもこうだから。


思い込みでレッテルを貼り、子どもや自分の可能性にフタをしていないかな?

と、ふりかえって見つめてみることも大切ですね。



冬の間、じっと寒さに耐えて、美しい花を咲かせる桜。

無理につぼみを開こうとしたら、枯れてしまいます。

桜は、自分が咲くときを、自分で決めて、開花します。

子どもも、きっと同じなのですね。


暖かい春は、もうすぐそこです。

子どもの可能性を信じ、親もワクワク楽しみながら、ともに成長していきたいですね。


最後までお読みくださり、ありがとうございました。


子どものこころのコーチング協会 インストラクター
小松田百余


子どものこころのコーチング協会について
☆講座開催情報

★子どものこころのコーチング講座(初級)

【新潟】高橋 世志子(3/27)

【仙台】【東京第5期】愛川よう子(4月)


開催情報一覧はこちら
  
☆ホームページ:子どものこころのコーチング協会HP

☆フェイスブックページ : 子どものこころのコーチング協会