【子どもの可能性を伸ばすために】
「子どもの可能性を伸ばしたい!」
そう思って、親やまわりの大人はさまざまなアドバイスをします。
子どもにとって、それが励ましになることもあれば、逆に
「うるさい!」
と、反発されてしまうこともありますよね。
せっかく子どものためを思って言ったのに・・そうしたお悩みを聞くことも、よくあります。
今回は、わたしの実体験をもとに、アドバイスをするときのコツをお伝えしますね。
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アドバイスのつもりが・・思わぬ結果に!
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わたしのことをお話させていただきますね。
わたしの息子は小学5年生。少年野球チームに所属しています。
先日の試合で、もともと、センターを守っていた息子が、キャッチャーを任されたのです。
初の試合でしたが、大きな声を出し、ピッチャーを勇気づけている姿に、正直、とても驚きました。
というのも、チームの中では、おとなしいタイプで、まじめにコツコツと努力はするものの、
闘争心や積極性が足りないと思っていたからです。
この出来事は、むすこの新たな一面を知るきっかけになりました。
そのあとの試合でも、キャッチャーに抜擢されましたが、今度は強敵をまえに、大苦戦。
自分のミスで、どんどん点数が取られてしまい、
気持ちも試合も、立て直すことができないまま、ボロ負けに終わりました。
帰宅して、ボーっとテレビを見ていた息子に
「この試合で学んだことを、次に活かすんだよ。」
わたしは、そう伝えたのです。
すると、息子は
「ぼくだって、帰り道にずっとそれを考えてたんだよ。
どうして、ママは分かってくれないんだよ。ぼくだって。。。」
と、泣き出してしまったのです。
彼は、責められた、否定されたと感じたのですね。
励ますつもりで言ったアドバイスが、彼のこころを傷つけてしまいました。
彼がとても必死に歯をくいしばって、試合をしていたことは、よく分かっていました。
それでも、努力をねぎらう言葉よりも、アドバイスが先にきてしまったのです。
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わたしのこころを占めていた思い
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そのとき、わたしのこころを占めていたのは?
・「このくやしさをバネに、次に活かしてほしい」という期待
・「失敗は活かすべき」「苦しいときほど、逃げずに自分と向き合うべき」というマイルール
・「大会が近づいているのに、大丈夫だろうか?不安だなぁ。。。」という本音
この3つでした。
結局のところ、わたしが息子にかけた言葉は、息子のためというよりも、
わたしのくやしい気持ちや不安を晴らすためのものだったのです。
それでは、子どもは、自分の気持ちを分かってもらえないと感じて、耳を閉ざし、こころも閉ざしてしまうのですね。
子どもにアドバイスをするときには、子どもの思い、自分の思いを見つめながら
「これは、誰のためのアドバイスなのか?」「これは、子どもにはどう伝わるだろうか?」
ということを、考えてみる必要があると、痛感したのでした。
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子どもに言いたいことは、自分に言いたいこと。
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そして、もうひとつ、気づいたことがありました。
「苦しいときほど、逃げずに自分と向き合うべきだ!」
これは、じつはわたしが、わたし自身に言いたいことでした。
試合を見ていて、とっても苦しかったのです。
「いつもの、センターを守ってくれたら、こんなに失敗しないのに。。」
「こんなことなら、キャッチャーなんてやらなければ。。」
親として、祈ることしかできない自分のはがゆさから、どこかで責任を転嫁する気持ちがあったのです。
さらに
「やっぱり、性格的にもキャッチャーは向いてないんだ。。」
「わたしの内気な性格が、彼に影響しているのかも知れない。。。」
こんな風に、わたしのこころの中にある、劣等感や罪悪感を、自分で刺激しては、勝手に落ち込んでしまったのです。
そんな自分の未熟さや弱さから、
「逃げるな!立ち向かえ!」
子どもに言いたいことは、自分に言いたいことだったのですね。
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子育ては、自分の世界を広げるチャンス
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わたしは、小さい頃から、運動ができなくて、スポーツもほとんど経験がありません。
なので、試合の緊張も、プレッシャーも初体験です。
子育てを通して、自分が経験してこなかった世界を広げてもらっていること、とてもありがたいなぁと思います。
喜びだけでなく、もどかしさやくやしさも、こうした痛い失敗も、
すべてひっくるめて、かけがえのない思い出となることでしょう。
また、子ども自身の人生という広い視点から見ると、
試合の結果や失敗にこだわる自分がとても小さく思えるのでした。
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子どもの可能性を伸ばすために
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もっと、やればできるのに!
どうしてもっと、食らいついていかないの!
自信をもちなさい!
こんな風に、子どものできていない、足りないと感じることに、まわりの大人は反応してアドバイスをしたくなります。
でも、これが返って、子どもにとっては自分を否定されていると感じさせてしまったり、やる気をそいでしまっているのですね。
「自分は、なにがあっても大丈夫!」
自分で自分を信じることができる、安心で安定したこころが育ってこそ、失敗にめげずに、力を発揮できるのですね。
そうしたこころを育てていくために、親ができることは、いつでもどんな状況でも、子どもの気持ちに寄り添い、子どもを信じること。
できないところに注目するのではなく、できているところ、がんばっているところに目を向け、認めていくこと。
そして、ときに失敗することがあっても、自分や子どもを責めずに、信じることをあきらめないこと。
この子はいつもこうだから。
わたしはいつもこうだから。
思い込みでレッテルを貼り、子どもや自分の可能性にフタをしていないかな?
と、ふりかえって見つめてみることも大切ですね。
冬の間、じっと寒さに耐えて、美しい花を咲かせる桜。
無理につぼみを開こうとしたら、枯れてしまいます。
桜は、自分が咲くときを、自分で決めて、開花します。
子どもも、きっと同じなのですね。
暖かい春は、もうすぐそこです。
子どもの可能性を信じ、親もワクワク楽しみながら、ともに成長していきたいですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
子どものこころのコーチング協会 インストラクター
小松田百余
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