今や、すっかり世の中を騒がせてしまっている感のSTAP細胞論文。
今回の件については、いろいろと思うところがあります。
こんにちは。子どもの明るい将来指南役のひろです。
以前の記事にて、STAP細胞を発見した小保方さんの功績について、信念を貫き通せば、夢は叶う、と手放しで褒め称えましたが、現在はなんともいえない複雑な心境です。
真相はさておき、今回の件、理化学研究所だけの話ではなく、世の中で広く起こっている、まさに世の中の縮図だな、と思いました。
今回の論文、研究所内のチェック体制が甘いとか、いろいろ言われていますが、これと似たようなことが、あちこちで起こっています。
企業の開発現場も多かれ少なかれ、同じようなことが起こっています。
開発があまりにも細分化され、かつ開発のスピードもものすごく速いため、細かいところまで、十分なチェックができていないことも少なくありません。
よくある例が、細かいところは、「担当者しかわからない。」ということです。
上司も部下の仕事の概要はわかるが、細かいところ、肝となるところは、実は担当者しかわからない。
業界にもよりますが、ソフトウェアなどはその最たる例です。
くみ上げられたソフトウェアは、決められたテストにおいて、「動けばOK」ということになります。
実際のソフトの中身は、コーディング(プログラミング)をした人でないとわからないということになります。
決められたテストでは、何事もなく動作するプログラムでも、想定外の使われ方をすると、不具合が出ることもあります。
そのようなときは、結局、コーディングをした人間でないと、不具合の原因を究明できないということも少なくありません。
ですので、本当の意味でのチェックというのは、やれているようで実はやれていない。
これと全く同じことが理化学研究所内でも起こっているということなのでしょう。
チェックができていないからといって、いわゆる「チェックシート」を作り、運用することを再発防止にする、という人もいますが、これは長い目で見ると、やめた方がよいでしょう。
チェックシートとは、単純作業でのヌケ、漏れを防止するには役立ちますが、研究開発などの知的業務には向きません。
こういった業務でチェックシートなるものを導入すると、知的活動も単純作業となってしまい、新しい発想など出てこなくなります。
今回の問題は、理化学研究所のみならず、日本中の技術系職場での課題ともいえます。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
子供さんの大学入学を最終目標にしないでください。