日本人の強さ
日本の国は神の国である。
日本はその歴史を歩んできたのだ。
初代神武天皇が誕生してから二千六百年、天皇は百二十六代続いている。
我が国を治めている天皇は我が国を創った神々の末裔なのです。神さまの末裔である天皇が我が国を治め続けているのです。
私たちのご先祖さまもこの天皇家から分かれたのであれば私たち日本人は神さまの子孫であります。神さまをご先祖に持つ日本人が強いのは当たり前のことなのかもしれません。
みんな遠い親戚になるのです。縁があって父と母の間に生まれました。みんな両親の間に生まれてきました。遡ると…みんな家族なのです。
「古事記」を歴史書と見るか神話と見るか、どちらにせよ、「古事記」は脈々と受け継がれてきている。
「古事記」には様々な神さまが登場する。
「イザナギノミコト」と「イザナミノミコト」の夫婦神が八つの島と三十五の神々を生みだしました。火の神さまの出産で命を落とした「イザナミノミコト」を「黄泉の国(死者の国)」へ「イザナギノミコト」が迎えに行きます。その「黄泉の国」から戻った「イザナギノミコト」は「禊払」をしました。その時に生まれたのが「アマテラスオオミカミ」「スナオノミコト」「ツキヨミノミコト」。
「アマテラスオオミカミ」の孫にあたる「ニニギノミコト」が天孫降臨(国土統治)しました。
その後「アマテラスオオミカミ」の五世孫にあたる「神武天皇」が初代天皇に即位しました。
これが我が国の始まりである。
私たちのご先祖はこの歴史を見ての通り、「イザナギノミコト」と「イザナミノミコト」ということに結びつく。日本人はみんな身内だ。他人は居ない。みんな家族である。みんな神の子である。これが我が国の民族の強さを生んだのであろう。
天皇は万世一系の現人神であって、「アマテラスオオミカミ」の意思に基づいて日本を治めることとされていたのだ。今の憲法になってから、天皇の地位は神の子孫だからではなく「日本国民の総意」に基づくものだと定められたのだ。
「神武天皇」から三十三代、日本史上最初の女性天皇となった「推古天皇」。その摂政となったのが聖徳太子です。
聖徳太子は二つの偉業を成し遂げました。
聖徳太子は「和」と「仏教興隆」という大きな偉業をなし四十八年の生涯を終えました。
仏教を守るために起こしてしまった物部守屋との戦。物部守屋は代々受け継いできた神道を護りたかったが故、仏教を排除したかったのだ。仏教を是が非でも守らなければならないと意を決して戦いに挑んだ聖徳太子。しかし、ここでたくさんの人の命を失ってしまった。戦うのではなく「和」即ち「調和」することで神道も仏教も守り残すことが出来たのではないかと「和(話し合って解決する)」の大切さを一番に残したかった聖徳太子。
聖徳太子は日本の在り方を根本から変え、今に至る国の形を一から造られました。
豪族たちが戦に明け暮れていた我が国で初めて「和」を唱えられ皇太子であられた時代に戦が起こらない平和な世をもたらしました。
民の幸せと日本の繁栄を願い日本全国に池や溝を造って農業を盛んにされました。四天王寺に四箇院(今でいうところの寺院、病院、老人施設、養護・障がい者施設)を造られ困窮する民を救いました。そして「冠位十二階」「十七条憲法」を制定され、遅れていた日本の政治制度を中国に肩を並べられるほどに整えました。
我が国日本は「神道」と「仏教」への信仰心、そして「儒教」を学ぶことで心の強さが鍛えられたのでしょう。
心の強さは己に勝つことができる精神があるからこそでしょう。
そして身体を鍛えました。自然界に背くことなく、自然の中で人間に備わっている力を存分に使いました。
日本人はそうやって心と身体を鍛えてきたのです。だから強いのでしょう。