鰯雲(秋の季語) | 蔵六の雑記帳

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過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

今回取り上げる季語は鰯雲で秋の季語となります。

 


(鰯雲)

 

鰯雲は鱗雲、鯖雲とも呼ばれます。歳時記のもこれらの別名は傍題として挙げられています。

 

また、似た雲として羊雲がありますが、羊雲は鰯雲の傍題としては挙げらていません。

(羊雲)

 

見かけは似ていますが、鰯は魚で羊は動物なので、感覚が大きく変わるからでしょうか?

 

 

また、鰯雲と羊雲は気象学的に呼び名が違っています。

 

羊雲は気象学的には高層雲と呼ばれ、高度5000mほどのところに浮かんでいる雲を指します。

 

鰯雲は気象学的には巻層雲と呼ばれ、高度7000~10000mほどのところに浮かんでいる雲を指します。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、、いつものように歳時記の例句から鰯雲の本質について見ていきたいと思います。

 

例句から受ける印象としては、まず秋らしい侘しさ、寂しさを感じさせるものと明るさ、軽快さを感じさせる句の両方が見られることです。

 

これは秋の雲という季語の例句にも共通して当てはまるところが興味深いです。

 

では、鰯雲と秋の雲の違いは何でしょうか?

 

秋の雲と言えば、筋雲、綿雲、飛行機雲、そして今回の主題である鰯雲など様々です。

 

ここに挙げた雲の中で鰯雲は他の雲の形より幾何学的な美しさがあるように私には思えます。

 

 

鰯雲の形の美しさを生かせる句を詠んでみるのはどうかなと考えています。

 

そうすると、鰯雲自身に風景があるので、物の形や風景との取り合わせは鰯雲という季語を生かせないように思います。

 

そうすると鰯雲とは直接的に関係ないものと取り合わせが肝所となります。

 

良い取り合わせが浮かぶとよいのですが・・・・・。

 

 

鷺にやる釣果も無くて鰯雲

(俳句ポスト投句)

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。