楊梅(夏の季語) | 蔵六の雑記帳

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過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

今回取り上げる季語は楊梅で、夏の季語となります。

 

 

私の手持ちの電子辞書の漢和辞典で「楊梅」を調べると「ヨウバイ」、「やまもも」となっていました。

 

国語辞典で調べてみると「楊梅」は山桃の漢名とあり、読みは「ヨウバイ」となっていました。

 

 

そして、「やまもも」は「山桃」という別項目になっていました。

 

 

同じ「やまもも」といっても全く違う字を使っており、また漢和辞典と国語辞典では扱いが異なっており少し戸惑ってしまいました。

 

 

文語が基本となっている俳句の世界では漢名の「楊梅」を「やまもも」としていますが、「楊」は「柳の木」を意味し、それに梅を合わせた熟語はどうも実感が湧きません。

 

 

やはり「山桃」という漢字の方がしっくりきます。

 

 

さて、実物の山桃は山中だけでなく、街路樹としても植えられており、赤色の実で道路が染まっているのを見かけた方もいらっしゃると思います。

 

実の色は赤ではありますが、どちらかというと黒っぽい赤色をしており、少し暗い情景をかもし出します。

 

 

また、その甘酸っぱい匂いは郷愁をさそうものがあり、これらの感覚と結実する時期が6月から7月の梅雨時であるということから夏の明るさというよりも、もの悲しさ、寂しさを含んだ季語のように思います。

 

楊梅や木霊に返す声二つ

(俳句ポスト投句)

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。