今回取り上げる季語は金盞花で春の季語となります。
金盞花はヨーロッパの地中海沿岸が原産の菊科の草花で日本へは江戸時代の元禄期には中国を経由して渡来していたと言われていますが、文献によって渡来時期はまちまちではっきりしませんでした。
日本では主に観賞用として栽培されていますが、ヨーロッパでは薬用もしくは香草として、中国では主に薬草として用いられています。
原産地の南ヨーロッパでは畑の畝や道端に普通に生えている野草だそうです。
さて、季語としての金盞花を知るため、歳時記にある例句を見てみると、海や海辺に関する言葉、例えば岬、海女などと共に詠まれている句が多いなと感じました。
植物としての金盞花を調べている中で海辺に咲く花という記述にお目にかかっていないので、海辺の植物とは考えられません。
私には金盞花の写真も見てもその少し赤みがかった黄色の花から海を連想することができません。
多くの俳人の方々はどのようにして金盞花から海を連想されているのかという疑問が解けないまま作句に取りかからざるをえませんでした。
花時計の正午辺りに金盞花
(俳句ポスト投句)
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。



