アメリカ生活で気づかされたこと(その1)2 | 蔵六の雑記帳

蔵六の雑記帳

過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

では前回の続きのお話をしたいと思います。

 

芝刈りをさぼっていると家の玄関にレターが置かれており、読んでみると「庭が見苦しくなっているので庭の手入れをして下さい。」という内容でした。

 

差出人を見てみましたが心当たりがありません。

 

 

そこで、赴任先の総務を担当している現地の社員に見てもらうと、これは地区の自治会(組織)からの連絡で、庭の手入れをしないとこの地区の美観を損ねているという理由で訴えられる可能性があると言われました。

 


 

 

赴任前に会社が調査した結果、この地区が比較的治安が良いので、ここに住居を探すよう指示されていたのですが、治安がよいというのは裏返すとこのような自治組織、自警組織を持った地域であるということは後々知ることとなりました。

 

 

確かに引っ越してきた当初、治安が悪いといわれているアメリカで夜にジョギングをしている女性を見かけた時、赴任前に知識として持っていたアメリカの治安の悪さとかなり違うなと感じていたのはこの地域が組織的な美観管理をしていたからなのでしょう。

 

これは後に知ることになったことですが、中流以上のアメリカ人でも気取らない、ラフな服装を好みますが、自分たちが住んでいる地域、家の美観には人一倍気に掛けます。

 

 

その理由は様々ですが、その一つに街の美観が損なわれるとギャング、麻薬の密売人などの素行不良者が自分たちの住んでいるコミュニティに入り込んで治安を悪化させると考えているからです。

 

では、なぜ地域の美観が損なわれると治安が悪くなるかというと、ギャングなどは貧困層出身者が大半です。

 

その人たちが住んでいる場所は壁に落書きがあり、道路にはゴミやわけのわからないものが転がっている場所です。

 

例えは、ゴミが散らかっている場所とそうでない場所があるとします。

 

 

多くの人がポイ捨てに罪悪感を感じない、もしくはポイ捨てしてもよいと思う場所はどちらでしょうか?

 

 

なぜ地域の美観が損なわれると治安が悪くなる理由もこの例えがあると少し理解していただけると思います。

 

家の周りの手入れ、芝刈りや庭に花を植えるなどの美観維持にはそれなりのお金がかかりますが、貧困層ではこれらの出費ができず家の周りの美観が損なわれてきます。

 

そこで、家の美観を損ねている人たちを排除していけば、自ずと貧困層がコミュニティに入ってくることを防げるからと考えているからです。

 

 

話が横道にそれてしまいました。

 

さて、自治会からのレターをもらった後の話に元に戻したいと思いますが、夜も更けて参りました。

 

今回はこの辺りにして続きは次回に譲りたいと思います。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。