ラグビー(冬の季語) | 蔵六の雑記帳

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過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

今回取り上げる季語はラグビーで冬の季語となります。

 

スポーツの季語は初めて取り上げます。

 

ラグビーは英国発祥のスポーツで「闘球」と呼ばれるほど激しいスポーツですが、一方で英国上流社会の人々がプレーする紳士のスポーツでもあります。

 

 

日本のラグビーの歴史はペリーの黒船来航から30年後に日本で試合が行われたことが記録に残っています。

 

但し、この時プレーしていたのは英国人だったそうですが、徐々に日本人の間にも広まってゆき、現代では高校、大学、社会人まで幅広くプレーされています。

 

 

 

 

日本は長年ティア(tier)1と呼ばれる強豪国には勝てませんでしたが、2015年のワールドカップラグビーでティア(tier)1一角である南アフリカを破り、さらに2017年は同じくティア(tier)1に所属するフランスと引き分けというところまで着実に強くなってきています。

 

そして、2019年に日本で開催されたワールドカップラグビーで日本が史上初めてベスト8まで勝ち進んだことは皆さんの記憶に新しいところだと思います。

 

現在、世界ランクを9位まで上げていますが、黒いジャージで長年王者に君臨してきたニュージーランドやラグビー発祥の地であるイングランド等にはまだまだ及ばないようです。

 

さて、冬のスポーツといえばスキー、スケートがありますが、これらは一般の人々でも楽しめるスポーツです。

 

一方ラグビーは一般の人が軽々にできるものではなく、少し間違えば大怪我をするかもしれない激しいスポーツなので、鍛えられた競技者が行うスポーツという違いがあります。

 

そういうこともあってスキー、スケートを詠んだ句には一般の人々が楽しんでいる様子が伺えますが、ラグビーにはそういう要素は詠めないなという気がします。

 

そういう意味ではラグビーで詠める要素はかなり絞り込まれるなという思いが最初に浮かびました。

 

ではどんな要素でラグビー詠むか考えてみました。

 

まず、ラグビーの風景については豊富にありそうです。

 

次にラグビーに関する音ですが、野球で球を打つ時のカキーンというようなこれがラグビーだと思わせる音が思い当たりません。

 

さらに一般人である我々がラグビーをすることはまずないので、ラグビーに触れるという感覚も無いように思います。

 

また、冬のスポーツであるラグビーは競技場の芝生や土の臭い、競技者の汗の臭いなどもごくごく弱いものだと思われます。

 

最後にラグビーからの連想ですが、野球、サッカー、バレーボール、テニスに比べると地味で文学作品や漫画などで取り上げられることも少なく、ラグビーからの連想も難しいように思います。

 

こうして見てくると最初に見立てた視点を絞り込まなければというのはあながち間違ってはいなかったなと再認識しました。

 

類想を避けるためにはその季語が豊富に持つ要素より、少ない要素を選ぶことが肝要とどこかで読んだことがありますが、先に述べましたとおりラグビーが豊富に持つ視覚以外の要素はかなり限られてくるので、類想を避けて詠むのがかなり難しい季語であるなと考えます。

 

助っ人はサーと呼ばれしラガーマン
(俳句ポスト投句)

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。