今回の取り上げる季語は「蕨狩」で、春の季語になります。
皆さんは蕨が生えている場所を思い起こしてみてどんな風景が見えましたか?
わたしはまず水辺の風景が思い浮かんできました。
俳句を始めた頃でしたらなにも考えず、そのままその風景を詠んでいたのですが、ここ最近は季語に対する深い理解がよい句を詠む秘訣ではないかと考え、詠む前に歳時記だけではなく辞典や図鑑、さらにはネットを使い、季語についてよく調べるようになりました。
そこで、私の思い浮かんだ風景が正しいのか、蕨の植生について図鑑で確かめてみました。
そうすると、蕨は日当たりの良い草原、原野に生えるシダ植物とありました。
図鑑をよくよく調べてみると水辺によく生えているのは薇(ぜんまい)でした。
どうも、薇を蕨を混同していたようです。
蕨も薇もぱっと見はとてもよく似ているので、勘違いしていたようです。
長年思い違いしていたことも、季語について調べる習慣ついたおかげで改めることができました。
また、薇を蕨の傍題としている歳時記もあり、この二つの季語は違いの見つけるのが難しい季語であることも合わせて知ることができました。
真黒なる野にそこはかと蕨摘む
(俳句ポスト投句)
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。