季語探訪 菜種梅雨(春の季語) | 蔵六の雑記帳

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過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

今年の1月にお約束しておりました季語についてのお話を始めさせていただきます。

 

1月にお約束しておきながら遅筆故に初めてのお話が3月になってしまいました。

 

さて、今回取り上げる季語は春の季語で菜種梅雨です。

 

菜種梅雨は字の通り、菜種の花が咲く頃の長雨です。

 

菜種の花は南国では2月頃から咲き始め北上しながら東北では5月頃まで咲いているところがあります。

 

菜種の花が咲くこの時期は冬から春への季節の変わり目でまだ冷たい雨の時もあれば少し暖かい雨の時もあります。

 

春の雨といえば「春雨」という季語があり、こちらはしっとり暖かい雨が思い浮かびますが、菜種梅雨は東北では初夏を前にした暖かく柔らかな雨から南国では立春過ぎの少し冷たく刺すような雨と春雨より幅広い温度と感覚が思い浮かびます。

 

また、菜種梅雨は菜種の花の黄色、そして梅雨という灰色の要素を併せ持っているように思います。

 

このように菜種梅雨という季語を視覚、触覚で分析してみるととても懐の広い季語といえるのではないでしょうか。

 

菜種梅雨黄色の雨具誇らかし(俳句ポスト投句)

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。