今回は先月末に投票結果が出た東京都知事選後に私なりに感じたことをお話したいと思います。
公金の使い道、公用車を不正に使用していたのではないかなど数多の疑惑、疑念について適切な説明ができず、有権者そして支持政党である自民党、公明党から批判を受けて辞職した枡添氏に代わる後任の都知事を選ぶ選挙が終わりました。
お金にまつわる疑惑で二人続けて任期途中で知事が辞職し、都政が長い期間停滞してしまっていますが、今回選ばれた小池百合子氏はどのような手腕を見せてくれるのでしょうか?
近年、首長や議員などの政治家になろうとする人々の思いとその政治家を選ぶ人々の思いに大きなずれが生じているために、選挙で選ばれた人が実際に首長や議員になった後の行動が、選んだ我々から見るとなんか思っていたのと違うなあ、なんかおかしいなあと思われている節があると個人的に感じるのです。
近年、議員や首長になろうと立候補する人の多くはその報酬の高さや議員、首長として得られる特権や経費(不正な支出が摘発されている政務活動費や無料のJRパスなど)を目当てにしていることが多くなっているように思えます。
その一例として私が記憶しているのは小泉チルドレンとして衆議院議員に当選した杉村太蔵氏です。
彼は当選して間もなく議員歳費でBMWを買って乗りたいと公言しました。
この発言はかなり長い間報道され、杉村氏自身が記者会見して、この発言について不謹慎だったとして謝罪したのでご記憶の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
当時は彼の若気の至りでの発言と私自身思っていたのですが、いま考えてみると日本経済が長期にわたり停滞し、民間企業の給与が上がらない中で安定した高給が約束されている職業という認識が、この頃から議員や首長に立候補する人達にできつつあったのかな思います。
それは公僕として社会に奉仕するための首長、議員ではなく、民間企業で働くように自分自身の利益のために首長、議員になろうとしている人が増えていっているのではないでしょうか。
現在の日本の経済不振とデフレにより賃金の上がらない状況をみればこういう人達が立候補してくるのは避けられないのかもしれません。
こういう人々が立候補してくるということを頭の片隅に置いて、選ぶ側の私たちは漠然と、例えば芸能人であれば「あの人テレビでよく見た人だから」とか「よく名の知れた人だから」などという安易な気持ちでなく、最近は落ち目でテレビでの出演が減って注目されなくなってきたので、また自分が注目の的になろうなどとする売名行為ではないだろうか?
芸能人ではない政治家や一般人であればまずはその人の経歴や現在の状況を見て、首長、議員の高い給与を目当てにしていないか、などと先ずは疑ってかかってみるべきはないかと思います。
東京都民ではない私は都知事の選挙には投票できませんでしたが、このようにして色々疑ってみながら次に私が投票する選挙では候補者を選んでみたいと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。