漢方の理論から考えると・・・ | こだま堂漢方薬局のブログ

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こんにちは。

こだま堂の長峯です。

 

最近暑くなってきたので、調剤室のエアコンをかけていたんですが、調剤室は狭くて風が頭に直撃するもんで、夕方具合が悪くなってしまいました・・・。

 

仕方ないので、エアコンは28℃の設定でサーキュレーターを回してます・・・。

 

元気なつもりでも年だよなぁ・・・となんかガッカリ。

 

真夏でもエアコンかけたがらない高齢者がいらっしゃるのもわかりますよ・・・。

 

エアコン嫌いな方、熱中症に気をつけましょうねビックリマーク

 

 

 

さて、最近の嬉しいできごと音譜

 

難治性吃逆(しゃっくり)のご相談があったのですが、吃逆で有名な漢方「柿蔕湯」は、もうすでにご利用になったことがあり、別の漢方薬を使いたいとのことでした。

 

ご本人は血流を良くしたらいいんじゃないかはてなマークと考えられたようでしたが、んん~~~~・・・吃逆は血流を良くする「活血薬」じゃ効かなさそうだなぁ・・・と思って、ある「袪風薬」配合の漢方薬をご紹介しましたビックリマーク

 

そうしたら、それがよく効いたようで、1日1包だけで治まっているとのこと。

 

自分の考えが的中すると、すごく嬉しいですよねデレデレ音譜

 

添付文書には吃逆に効くって書いてないし、ネットで検索しても出てこないから不思議がっていましたニヒヒ

 

吃逆って、現代医学ではイマイチどうにもならない症状の一つです。

 

それが原因で死ぬわけじゃないけど、ずーっと止まらなかったら、相当鬱陶しいですよね。水飲んだり、ご飯食べたり、寝るときも不便だと思います。

 

どうして吃逆に「袪風薬」を出そうと思ったかというと、吃逆って横隔膜の痙攣って言われてますよね。

 

痙攣は風に属する病気です。

 

何で風なのか・・・はてなマークはてなマークはてなマーク

ん~・・・説明しにくいけど、勝手に動いてしまう感じが風に揺らさせているっぽいというか・・・一カ所にじっとしていないもののイメージはてなマーク(ただし、麻痺や関節痛なども風に属する場合があるけど・・・汗

 

・・・とりあえず、そういうものですビックリマーク

 

あと、以前に足のつり症状が同じ「袪風薬」で良くなったケースがありました。

 

足のつりは「肝血虚」の症状の一つですが、「血虚生風」という考えがあって、こちらも風の症状ととらえることもできます。

 

その足のつりの方は、もともと別の目的で飲んでもらっていたのですが、たまたまそれがよく効いていることを発見して、なるほど~ひらめき電球と思ったわけなのでした。

 

甘草が入っていない処方なので、芍薬甘草湯のように、偽アルドステロン症の副作用を心配しなくても良いのがメリットです。

 

吃逆と足がつるって、場所も症状も全然違うじゃん・・・という感じですが、漢方の理論から考えれば共通点があります。

 

現代医学では分からない症状も、中医学的な症状の捉え方や生薬の作用を考えることで、治療の幅が広がることがありますので、ご相談くださいね~チョキ