こんにちは。
こだま堂の長峯です。
夏至は過ぎてしまいましたが、今は一年のうちでも一番日が長い季節ですね。
そのせいか、最近、自然に早く目が覚めるので、いつもより1~2時間早く起きて、畑や庭の手入れをしたり、ちょっと遠くまで犬の散歩に行ってみたりしていますが、日中ものすごく眠いんですよね・・・。
子どもの頃から夜型だから、せっかく早く目覚めても身体がついて行かないのかな・・・
うちの旦那ちゃんは早寝早起き体質なので、自分よりさらに早く起きているみたいです。(日の出と共に犬まで早起きになって、起こされるから・・・というのもある
)
さて、人の身体にはサーカディアンリズムと言って、時間合わせて亢進される代謝や、分泌されるホルモンなどがあります。
日の光に当たることでその調整がされるのですが、現代人は中途半端な明るさの人工的な光に常に当たっているので、そのリズムが狂っている方が多いかもしれません。
東洋医学では「子午流注(しごりゅうちゅう・しごるちゅう)」と呼ばれる陰陽と経絡への気血の流れを昔の時間で表わしたものがあります。
呪いのわら人形を神社のご神木に張り付けにする丑の刻参り・・・とか聞いたことがありますよね。今の時刻で言う1~3時で、陰が極まる真夜中の子の刻をちょっと過ぎて魑魅魍魎が蠢く時間帯と考えられていたわけです。
昔の人は2時間毎に十二支の名前をつけて時間管理をしていたんですね。
①子の刻(23~1時)
睡眠のゴールデンタイム
なんて言われてますよね。この時間は「胆」の働きが活発になり、最も深い睡眠が得られると考えられています。
「胆」は精神活動と深い関係がありますが、特に「決断力」「恐れや驚きに対する抵抗力」を司ります。
決断力が無い方は「胆」が弱ってると考えます。
あと、お肌にも大事な時間ですよね。
胆の働きが悪いと解毒も上手くいかないし。
身体を修復する成長ホルモンがでやすい時間でもあります。
②丑の刻(1~3時)
翌日の気血の準備をする時間。「肝」の働きで血を浄化し、栄養を与えます。だからこの時間に起きてると次の日具合悪いよね。
体調を良くしたいなら、子の刻・丑の刻は絶対寝てないとダメですよ
③寅の刻(3~5時)
目覚めに向けて準備する時間。全身の血脈が集まる「肺」の臓器が活発に働き、気血を全身に巡らせます。
ちなみにアレルギー・喘息の発作を起こしやすい時間でもあり、モーニングアタックと呼ばれています。肺の気が弱いから病邪に反応しちゃうんですかね~。
でも自分が前にマイコプラズマになったときはいつも必ず2時に咳が出てたなぁ。ちょっとズレたね。
④卯の刻(5~7時)
「大腸」が活発に動く時間 ⇒ 快便の要
朝にスッキリしたお通じがあることは、肺・大腸経がしっかり働いてる証拠になりますね。
はじめはいつお通じがあるが分からない便秘の方でも、調子が良くなってくるとちゃんと午前中にお通じが来るようになるのは、大腸が動きやすい時間帯が決まってるからなんですね。
⑤辰の刻(7~9時)
「胃」が活発に働くので、朝食を食べるのにベストな時間です。
一番長い絶食状態の後なのに、お腹がすかない・・・という方は、消化管がちゃんと働いてない・・・ってことですよね。
元気なお年寄りは、朝でもガッツリ食べられる胃腸が丈夫な方が多いです。
⑥巳の刻(9~11時)
ご飯を食べた後、消化吸収によって、気を生み出す「脾」が活発に働く時間。気が足りないと午前中は元気が無くて、午後からやっと動けるけど、1日がもう終わり・・・となってしまいます。
鬱の方は午前中に気力が無い方が多いですが、こうやって順序をたどってみると、睡眠~朝食までの体調も重要って分かりますよね。
⑦午の刻(11~13時)
最も陽気が高まる時間。五臓の中でも陽の中の太陽と呼ばれる「心」が最も活発に働きます。心は火の性質があるから、陽気が最も強い臓器なんですね。
陽から陰へ転換する時間でもあるので、お昼休憩をきちんと取ることは、心をクールダウンして精神活動に負担をかけないことに繋がります。
忙しいからといって、ご飯をかきこんで休憩なしにぶっ通しで仕事するとすごく疲れますよね・・・。1時間の休憩があると午後の仕事がだいぶ楽に感じます。
⑧未の刻(13~15時)
「心」の表の腑「小腸」が活発に働く時間。
小腸は胃で消化したドロドロの飲食物から清(栄養)と濁を分ける働きがあります。しっかり栄養を吸収するなら、激しい運動を控えてゆっくりする時間帯。まぁ食後に運動したら腹痛するし、動きたくないよね。
⑨申の刻(15~17時)
「膀胱」の働きが活発になる時間で、しっかり尿を出しておくと良いです。
体温が一番高くなる時間帯なので、排尿で熱を冷ます役割もあるそうです。また、コルチゾールが低くなり、低血糖になりやすい時間帯でもあるので、血糖値を下げるコーヒーを飲むと特に具合が悪くなりやすいので要注意です。
⑩酉の刻(17~19時)
「腎」に気血が集まり、生命力を蓄え、貯蔵する時間。
補腎の漢方や食事は夜、または夕食時がオススメというのは、ちょうど腎に蓄えやすい時間帯ということなんでしょうね。
でも仕事してるとなかなかこの時間帯に食事するの難しいよね・・・
8時以降の食事は食積になりやすいので、夕食が遅い方には晶三仙をオススメしています。
⑪戌の刻(19~21時)
「心包」の機能が亢進する時間。
心包って何
って感じですが、心を邪気から守ってくれる膜のような物とされています。五臓六腑のうちの、六腑目って無いじゃんって思いませんか
実は六腑目は三焦のことで、それと対をなすのが心包です。なので、本当は六蔵六腑なんですよね。
五行論に合わせるのに五臓にしたんじゃないかな。
心包は喜怒哀楽の感情を司るので、リラックスして穏やかに過ごすのが良いとされています。(軽い運動をして心の働きを助けると良いという説もあるけど、昔の人ならもう外は暗いし、そろそろ寝る時間だよね)
⑫亥の刻(21~23時)
上記で出てきた「三焦」の時間。
三焦って臓器ないじゃん・・・って思うよね。
これは東洋医学で考える臓器で気血水の流れを調整する臓腑とされていますが、いまだ定説が無いそうです。
上焦・中焦・下焦の3つで三焦で、現代医学的にはリンパ管が三焦じゃないか・・・とか、いろいろ言われているようです。
ぼんやりイメージすると、身体を上中下に分けたその辺の特に水に関わるいろいろな機能や臓腑をまとめたもの・・・って感じかな
横になって、疲れを取るために気血水を穏やかに流して、寝る時間帯です。
たま~にこの時間に寝られた時、翌朝ものすごくスッキリ爽快
元気に起きられるんですよね。遅く寝て遅く起きて、同じ時間寝ても得られないスッキリ感ですよね。
ここまで復習もかねて書いてみましたが、実践できれば健康維持に理想的な生活習慣が送れますね
実践できれば・・・
というところがなかなか難しいですが・・・。
でも知ってるだけでも、ちょっと気をつけようって思いますよね。
頭の片隅に置いといてくださいね