なんで漢方薬をすぐ決められないか?? | こだま堂漢方薬局のブログ

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こんにちは。

こだま堂の長峯です。

 

先日、メール相談は有料に・・・って話を書きましたが、なんか教えてくれないのイジワルしてるんじゃないはてなマークって思われるとイヤなので、何でなのか説明しましょう!!

 

「○○に効く漢方教えてビックリマークで、そう簡単に教えてあげられないワケ。

 

それは体質・原因が分からないからです!!

 

例えば、「めまいに効く漢方教えて~音譜って言われても、それだけじゃ全然分からないんです汗

 

めまいっていろいろな原因があります。

 

例えば・・・

 

①血虚のめまい。血虚生風と言って、血が足りないと風が生まれる・・・この場合の風とはめまいのこと。木が風に揺れるように、めまいも揺れるので風の性質の病気。

 

血虚なら、補血剤を使わないとダメだよね。

 

しかも単純な血虚じゃないかもしれない。

 

脾気虚から血虚になったなら、補脾の治療も必要です。

 

もしかしたら、血虚が進んで陰虚にまでなってるかもしれない。陰虚火旺で虚熱が上に上がってめまいしてる可能性もある。

 

そしたら、補陰と清虚熱の治療が必要だぁ~ビックリマークってことになる。

 

②気滞のめまい。ストレスで気鬱になって、上に停滞した気がめまいをおこしてるかもしれません。気滞を起こせば、瘀血になって、肩こりひどくて血流悪くなってる・・・ってこともある。

 

その場合、理気活血。

 

気滞がひどくなると鬱熱になって、肝火上炎のめまいもあります。

 

理気薬と清熱薬が必要だよね。

 

③気虚のめまいもある。

気が足りなくて、ふらふらしちゃう。その場合は補気薬。

気が足りないとだんだん血も作れなくなって、足りなくなってくることがある。

そしたら、補気・補血両方必要。

 

脾気虚であれば、そこから痰湿が生まれるかも。痰も取らなきゃだ汗

 

痰があったら、補血薬は後で使わないと効果を邪魔することもあるなぁ~。(滋潤作用があるから)

 

④瘀血のめまいは・・・活血薬。

動脈硬化や高血圧もあるかもしれない。瘀血が長引くと痰湿が生まれて、吐き気がしたり、ぐるぐる強いめまいになるかもしれない。

 

⑤痰湿のめまい。

胃腸が弱って、痰湿が溜まったのかもしれないし、肥満ぎみ、肥厚甘味(脂っこい・味が濃い・甘い)の物が好きなのかも。蓄膿症や中耳炎になりやすいなど、肺経の痰湿があるかもしれない。

痰湿の原因や場所が違えば、薬草も異なります。

 

⑥腎虚のめまい。

腎虚で清陽が上に上げられないせいでめまいを起こしているかもしれません。補腎から治療じゃ時間かかりそうだな~。

 

適当にいくつか上げてみましたが、他にもいろいろあって、めまい・・・と聞いたら、いろんな可能性を想像します。(病院で検査したかどうかもね)

 

全て気・血・水と五臓六腑に係わってきますが、それらがどんな風にこんがらがってるか、どんな風に経過を辿ってきたかで、どういうふうに治療するかも変わってきます。

 

めまい・漢方で検索したら、「苓桂朮甘湯」とか、「半夏白朮天麻湯」とか出てくるよね。

 

でもそれがアナタのめまいの適応か・・・は、詳しく聞いてみないと全然わかんないんですゲッソリ

 

この詳しく聞いて、体質を決めることを「弁証論治」と言います。

 

正直、「めまい」の適応が書いてない漢方薬を使うことの方が多いかも。適応症って、現代医学的な解釈だからね。

 

そんなこんなで、詳しく聞くのが手間だから、漢方薬局での相談は時間がかかります。(あと意味不明な質問も多いかも汗

 

だから、一言で聞かれても、答えようがないんですよね汗

 

というわけで、よろしくですビックリマーク