こんにちは
こだま堂の長峯です。
こないだの日曜日は勉強会の為、お休みして申し訳ありませんでしたm(_ _)m
いつもは日曜にいらっしゃらない方もお越しいただいたようで、すみません
さて、なんの勉強会だったかというと、ストレスと不眠症・うつの話です。
ものすごく分かりやすかったので、ブログでも紹介させていただきます
ストレスがどういう風に悪いのか・・・漠然としてよく分からないと思いますので、科学的に説明します
脳がストレスを感じると、ストレスから逃げようとします。(もともと動物的なストレスって食われる殺されるということですが、今の人間はいろいろありますね)
ストレスから逃げるためには、エネルギー効率を高めなければいけませんので、血糖値を上げるホルモン、グルココルチコイドが分泌されます。
ストレス
↓
視床下部
↓副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
脳下垂体前葉
↓副腎皮質刺激ホルモン
副腎皮質から、グルココルチコイド(糖質コルチコイド)分泌
↓
血糖値上昇(敵から逃げる)
↓
グルココルチコイドがたくさん出ると、脳の海馬にあるグルココルチコイド受容体にキャッチされ、視床下部に「もう副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンは出さなくてもいいよ」という電気信号が送られ、負のフィードバックがかかりますので、敵から逃げ終われば、自然に血糖値は下がります。
で、ストレスから逃げられればいいんですけど、多くの場合、現代人はストレスから逃げられません
つまりグルココルチコイドの分泌が止まらない
そうなると、多すぎるグルココルチコイドによって、海馬のグルココルチコイド受容体が破壊され、ひどいと海馬そのものも破壊されてしまうんだそうです。
受容体や海馬そのものが破壊されると、視床下部への負のフィードバックがかからないもんで、さらにグルココルチコイドが止められないという悪循環にハマります。
そして、海馬は短期記憶に関わる部位ですので、忘れっぽくなります。
ストレスが多い方で、なんだか最近やけに忘れっぽくなってきたら、「海馬が破壊され始めている」という危機的状況です
また、グルココルチコイドの血中濃度が高いと、寝つきも悪くなり、寝ているときに成長ホルモンが出なくなり、身体の修復ができなくなります。(成長ホルモンは大人には、修復ホルモンとして働きます)
修復が出来ないと脳の疲労も改善せずにうつっぽくなります。
ステロイドの内服薬の副作用に「うつ症状」というのがあるのですが、その作用機序を初めて理解しましたよ
副腎皮質からは、男性ホルモン(アンドロゲン)も分泌されるので、ストレスの多い女性に男性ホルモンが多いのも、脳下垂体前葉からの副腎皮質刺激ホルモン分泌が止まらないことが原因なんでしょうね(不妊症の原因になります)
その悪循環を断つには、海馬のグルココルチコイド受容体を修復することが改善方法の1つになるのですが、CG7(ポリフェノールの一種)にその効果が確認されました~という勉強会でした
ただね、受容体の破壊だけなら1,2週間、長くとも1ヶ月程で充分効果があるのですが、海馬の細胞まで破壊され始めてると、修復に1年くらいかかるかもしれないとのことです
同じような症状でも、すぐに効く人とそうでない人の差もそういうことなんだーと納得。
でも確かに不眠症やうつ症状の患者さんに使って、素早い効果が出ていますので、気になる方は、お試しください