今朝の健康番組で、「うつだと思っていたら貧血が原因だった・・・」という症例がやっていました。
東洋医学では、よ~く知られたところです。「血不足は不安症を引き起こす」のです
いやはや、昔の人の観察力には本当に頭が下がります。
現代医学では、ようやくその関係性が分かってきた・・・というところなのですね。
漢方の考え方が科学的にも実証されたようで、非常に興味深く思いました
東洋医学で言う「血」(けつ)は、いわゆる「血液」だけではなく、体を構成する栄養成分をまとめて「血」と言っています。
例えば、髪や爪も「血」の指標の一つです。
不安症、うつに関係する「血」は、「肝血」(かんけつ)、「心血」(しんけつ)が特に関係します。
「肝」と「心」は五行説で言う隣り合った臓器なので、明確な「差」はありませんが、症状によってどちらの臓器がより影響を受けているか判断します。
ただし、現代医学で言う「貧血」の場合は、東洋医学で言う「気虚」(ききょ)を伴うことが多く、「脾気虚」の治療を一緒にしなければなりません。
「血」が不足するのは、胃腸の栄養吸収能力(気)が低下したため・・・と判断するからです。
ただ「血」を増やすのは、効き目がでるまでにも最低3ヶ月の治療期間が必要なので・・・(しかも貯蔵鉄を増やすには、血清鉄が改善してからプラス3ヶ月必要なのです)
何事もじっくり治療が必要ですね