[美しきエメラルドと通り抜けられる洞門]
愛媛県伊方町小島の住吉神社沖合20mほどの所には、高さ10mほどの岩が二つ並んだ「小島の高岩」があり、景勝を成している。「小島」という地区名もこの高岩に由来しているので、本来なら「小島の小島」となる。
自治体発行の観光マップ等には高岩は陸続きである旨の記述があり、グーグルマップでも陸続きになっているが、満潮寄りの時間帯は高岩周辺の浜は海没する。ネットでは干潮時のみ陸続きになるとの記述も見受けられる。つまり、この高岩は干潮寄りの時間帯はミニエンジェルロード(海底出現道)となるのである。
高岩は二つの岩と言うより、一つの岩が二つに割れたような景観で、東側の岩に生えている木(松だったか?)の根が、西側の岩の方に伸びている。まるで西側の岩を引き寄せるかのように。「夫婦岩」と呼称した方がしっくりくるように思うが。
当方が訪れたのは15時台後半で、高岩周辺は陰になっていたが、それでも周辺の浜の海はエメラルドグリーンで美しかった。西側の浜は狭いものの、白砂が海底まで続いており、海水浴場となっても可笑しくないほどきれい。
その浜は満潮時でも山際を歩くことができると思うが(未確認)、すぐ南西には上から斜め下方に長方形の岩が浜に下りている。下部の凹み部にはゴミが打ち寄せられて溜まっているが、よく見るとゴミの上部に隙間が見える(下の写真)。これは海食洞なのである。
更に進むと海岸線に並行して山際にやや半円形型台形の岩があり、西側が海食洞門になっている。大きさや景観的には、以前紹介した土佐清水市の尻貝の浜の海食洞門のよう。
こちらも尻貝洞門同様、しゃがんで通り抜けることができる。通り抜けると山際の岩盤に突き当たるため、すぐ反転して浜に出ることになる。
西側の岸はほどなく行き止まりになるが、その先の磯の上には、肉眼で見ると白っぽく見える立岩がある。
この地を探訪する際、住吉神社へ到る道が車道だと思って神社まで車で行ってしまったが、境内入口に鳥居が建っており、その下は軽四がぎりぎり通れるほどで、一見すると歩道にも見える。
帰りに鳥居が斜めに建っていることが分かったが、感覚的にそのまま進んでしまい、後ろのバンパーの角を擦ってしまった。車は「西小島漁港」の岸壁の適当な所に駐車すべきだった。
この後は前回触れたように、権現山へと移動したが、山の西方には風車群の建ち並ぶ「せと風の丘パーク」もある。但しここも11年前に探訪済で且つ、夕方になったのでスルーした。
本来、この日の探訪の目玉は近年、SNSで話題の伊予市のスポットだったが、時間切れになったのでまたの機会にしたい。
更に伊方町近隣の市町村の二ヶ所に最近、別のエンジェルロードも見つけたので、休日の日中に干潮時刻が重なる日にまた探訪したい。
それらの記事も期待する、という方は下のバナーを是非。