私は去年、高知県香南市山北の勤王志士・安岡嘉助邸跡を訪ねた時、興味深い伝承を聞いた。
嘉助は坂本龍馬の脱藩時、自宅に龍馬を泊めた那須信吾と共に、刺客として吉田東洋を暗殺した土佐勤王党員で、後に吉村虎太郎率いる天誅組に参加した人物。
その安岡邸跡の近所には、坂本乙女が箏を習った門田邸跡もあるが、驚くことに、龍馬の姪にあたる岡上菊栄(本人は坂本乙女の実の娘と言っていたらしいが、歴史家の間では否定する向きあり)が居住していた家に、龍馬が来ており、その家屋が現存しているというのである。
その家屋の床下からは後世、大量の薬のビンが発見されたという。
この伝承等を元に各種文献を調べた結果、その家は龍馬の 義理の兄である岡上樹庵(坂本乙女の夫)の兄、藤田篤治邸であろうということが分かった。
樹庵と同様、山北で医者をしていたのだが、樹庵死後、菊栄を引き取っていたのである。
この藤田家に龍馬の滞在伝承があり、龍馬がもたれていた床の間の柱が現存しているというのである。
この藤田家、実は自民党の元防衛大臣、中谷元議員の奥方の実家にあたる。
まだまだ龍馬の知られざる史跡は、高知県に眠っているのである。
ps:後年、中谷議員の義弟である県会議員の方の紹介で奥方の実家を訪問したので、左の検索窓から「坂本龍馬の山北伝承地」を検索されよ。
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