小山市の「県南市場」を出て向かったのは、同じ栃木県両毛線沿いの足利市「足利丸足地方卸売市場」。
1977年の開設時は公設市場だったが、2017年に民間へと移行され再整備。2019年に今の新しい施設ができて、翌年に栃木県知事の地方卸売市場の認定を受けるという経過をたどっている(詳しくはこちら)
この市場のある場所は、大幹線道路である国道50号線と足利駅方面から伸びる国道293号線が交わるエリアで、ロードサイド商業立地としては抜群の場所。
ということで、より商業価値の高い国道沿いを分割しテナント貸しして、不動産収入で安定収入を確保するという経営になっている。このあたりは春日部市場と同じ構造。
賃貸している場所は「フレッセイ」を核とした複合商業施設になっており、車の出入りも多い。
一方、市場施設の方は明確に敷地が分かれており、入り口部分が更地になっていることからもその奥に店舗があるとは想像しにくい。なので道路沿いには、フレッセイの看板に負けないように「鮪音」の幟がたくさん立っている。
市場施設はフレッセイの真裏当たり。上写真の突き当たり奥が右に青果棟、左に水産棟。
その手前に関連商品売場棟があって、目的地の「鮪音」はこの建物内にある。でも建物(の装飾類)が素っ気ないなあ。。。中が見えない分、もう少し賑やか感があってもいいんじゃないかと。一般客の買い物もできる空間なんだし。
まだできて4年足らずの施設なので、中はきれい。
土曜市も月に2回開催している。※土曜市情報はこちらから
「鮪音」入店は11時53分。店内には20名ほどお客さんがいてかなり盛況。この日の偶然だとは思うけれど、なぜかほぼ全員がシニア夫婦だったのが印象的。
メニュー構成は店名の通りマグロが主役で、マグロ単体もしくは、イカ、イクラ、ホタテ、サーモンなどをどれか組み合わせる。
自分は、何かの記事で「ぜいたく丼がおすすめ」と見たことを思い出して、上記のすべてのネタが入った全部のせぜいたく丼(税込み2200円)をチョイスする。
ユニークだったのは、カウンターに置いてあったこれらのサイドメニュー。特にアップルパイは意表を突かれる。
店内のオペレーションは、賑わってる分うまく回ってなかった。自販機でチケットを買う仕組みなのだが、客席側スペースにお店の人がいることがほとんどなく、初めて来た人は、(店に入れなかったとき)どこで待てばいいのか、買ったチケットはどうするのか、どこに座っていいのか・・・など、よく分からずうろうろするシーンがたびたび。
料理ができるまでにもかなり時間があったので、その間に店の中を観察していて、理由の一つがわかった。それが上の写真の部屋をまたぐ段差。
この内装は明らかにおかしいので、後で聞くとやはりお店を増床したそう(4つ上の外観写真を見ると、それがよく分かります)。
以前の食堂(客席)だったところは、お盆を並べたり、回収した丼を一時的に置いたりなどの雑務スペースにしたため、厨房の受け渡し口と客席がかなり離れてしまった。そしてお店の人はこの雑務スペースで作業することが増え、お客さんの接点が薄くなってしまうのだ。(一回一回この段差を上り下りするのも大変そう・・・)
なのでオペレーション的にはまどろっこしい部分はありつつも、お店の人は頑張ってるので、特に文句もなくじっと待ってました。
出てきたぜいたく丼がこちら、2,200円という価格を考えたら充実してるんじゃないかな。
最初は盛り付けをもうちょっと頑張ってくれるといいかとも思ったけど、これくらいざっかけないほうが市場っぽいかも。この日のマグロは、焼津で揚がったバチマグロだそうです。
「鮪音」を出た後は、これまで一度も来たことがない足利の市内を散策。「歴史都市宣言」と謳ってるだけあって、面白うそうな施設がたくさんある。
その中でも中核をなすのは「足利学校」。日本で最も古い学校と言われ、
寺院のような立派な建物が当時の面影を伝えています。(各建物の詳細はこちら)
中に入るとこんな掲示を見つけて、さっそくチャレンジ。訪れる人のけっこうな割合の人が参加してました。
読みはごく簡単なものばかりだったものの、パズル的に熟語を完成させるものはかなり苦労。どう頑張っても、1個だけ思いつかず残念ながら98点。。。
でも答えを見てみたら「なぜこれが思いつかなかったんだろう?」というレベルの日常的な語句でした。
その後、すぐ隣地にある鑁阿寺(ばんなじ)に行くと、参道や境内に「足利シュウマイ」の看板があり気になって
以前は境内に店があったらしい「越後屋」に立ち寄り。
通常のシュウマイとはかなり異なり、肉類は一切使わず「タマネギと片栗粉だけ」でできたもの。なので見た目もひたすらに白い。その分、値段も2個で100円と激安!!
店頭の看板に「ソースを食べるシュウマイ」とあり、普通なら誤植だと思ってしまいそうだが、食べてみると確かにここのシュウマイは「ソースを味わうための土台」みたいな役割になってる。(ただし鑁阿寺境内にあったお店の看板には「ソースで食べる」とあった)
足利を出た後、群馬県内を少しうろうろして夕方向かったのが、埼玉県熊谷市の「熊谷うちわ祭」
「関東一の祇園」がキャッチコピーなだけあって、なかなかに壮観。
そして何よりも、この身動き取れないくらいに密集した人の群れのなかに山車がこの後突っ込んでいくところが個人的なハイライト!「え?そこを通るの??」と思わずつぶやいてしまうほどに。