東日本クラブチャンピオンリーグに新たに参入したJaguarsの初戦について、データをお見せして、「どんなチームなの?」「チャンピオンリーグで戦えるの?」「どういう選手がいるの?」とか考えて下さい と言いました。
ラクロス応援チャンネル的な見方は次回記すとして、今回はそんなJaguarsと男子のGATORSという、東日本クラブリーグに2つのチームが新規参入してくれたことと、その効果について考えてみた。
<現状>
以前にも述べたが、ラクロスに関しては2017年までは競技に関わる人口が増え続けてその後も17,000人規模を維持してきた。しかし、コロナ禍により2020年からの学生の競技に関わる者の激減を経て、その復活に向けての取り組みに期待が寄せられているところだ。(日本ラクロス協会の資料によると、2022年現在男子5,800人 女子7,300人の約13,100人。2017年ピーク時は17,865人の登録者。女子は初の1万人越えを果たしている。)
実は、ラクロス競技人口の減少の最大のポイントは女子の競技人口の減少だと言われていて、その競技人口増に対して抜本的な対策が打たれてきていないとも言われてきた。だが、実登録者数的には2017年から男子で1,800人、女子で2,800人の減少。減少率男子26%、女子28%と減少率では変わらないのである。
しかし、現実にはいくつかの数字のマジックがあり、競技人口数は女子の方が少なってる様相だ。
男子競技における男子のラクロス登録者数
学生 4572名
クラブ 1296名
女子競技における女子のラクロス登録者数
学生 5245名
クラブ 727名
*1 いずれも日本ラクロス協会の公式資料における2022年12月のデータによる。
これには、選手だけではなくスタッフの数も含まれるため、クラブにおける選手登録者数は女子は男子の半分程度になっているのが現実だ。特に関西、東海の女子クラブの現状には危うさがにじみ出ている。
2022年時
東海 4チーム 109 名(スタッフ含む)
関西 4チーム 98 名(スタッフ含む) が
2023年時
東海 3チーム 72名(他スタッフ9名)
関西 3チーム 57名(他スタッフ13名)
再び2リーグ合併の可能性すら考えられる状況だ。
因みに中四国九州の女子クラブチームは2023年度にCierraというチームが参入し増加傾向が見えてきた。
2022年時
中四国九州 4チーム 86人(スタッフ含む)
2023年時
中四国九州 5チーム 95人(他スタッフ7人)
その他、東日本でも過去に全日本選手権大会7連覇を含む8回の優勝を誇ったWISTERIAも今は活動を停止している。
<これから>
男女とも競技人口が減る中、2028年ロサンゼルスでのオリンピック種目に採用され、
https://www.lacrosse.gr.jp/news/40860/
女子の6人制ラクロス(SIXES)は2025年の第12回ワールドゲームズ・成都大会でも実施予定(男子SIXESは実施されない)。
そして2026年には女子、2027年には男子の世界選手権の日本開催が決まり、
https://www.lacrosse.gr.jp/news/43159/
今年度から初のBOXラクロスの世界選手権への挑戦が決まるなど
https://www.lacrosse.gr.jp/news/46431/
(男子は、正式参加が決定している)
日本のラクロスの盛り上げが必至なのである。
その中での男女クラブチームの新規参入があった事。その意義は大きいと見ている。実際にJaguarsの初戦があった、6月16日の大井ホッケー競技場サブピッチには新しい客層を含む多くの観客が集まり、好試合と相まって大きな盛り上がりを見せていた。
これを持続可能なラクロスにしていくためには、ラクロスコミュニティーだけの盛り上がりではなく、世間一般を巻き込んだ盛り上がりが必要になる。
そのためにも、新規参入クラブのこれからの持続的進化と共に、盛りあがりつつある、ジュニア世代、そして関西ではもう1校リーグ戦への参入が決まった、ティーンズラクロスでの盛り上がりを大学ラクロスへとつなげ、新たなラクロスブームの創出を期待したい。
その為にも、地味かも知れないが、関係者の皆さんも家族に、もう一人友人を、友達にももう一人友人に輪を広げられれば5試合目には30倍の人に見てもらえる。「一人プラスα運動」ぐらいから初めてはいかがだろう。
因みに Jaguarsのメンバーは
フレッシュだ
GATORS(鎌ヶ谷ラクロスクラブ)のメンバーは
レジェンドを含めて多士済々
ラクロスは、これだけでも見てもらえるだけの価値あるスポーツなのです。
このブログをご覧の方も、次の試合には是非お一人の方をお連れ下さい。
やっぱりラクロスから目が離せない!!
こぶ平