NCAAラクロス全米選手権
女子は ボストンカレッジが3年ぶり2度目の
男子はノートルダム大学が2年連続2度目の
優勝を飾った。
全米大学選手権の戦いの振り返りは又別のコラムで行うが、今回は全米大学選手権にみる、アメリカでのラクロスの男女差について触れてみる。
よく言われていて、少しラクロスを知る人にはおなじみのフレーズが、アメリカを始め、世界でラクロスの競技者人口が増えている。顕著に増えているスポーツの一つだ。ということ。
実際に日本ラクロス協会の発表によると
世界92か国/約110万人の競技人口になっている と。
(その内日本の競技人口は1万3000人以上。アメリカは別格の30万人以上。)
そして男女別に見ると日本では
男子 女子
クラブ 44チーム 29チーム
大学 100チーム 147チーム
高校 5チーム 41チーム
中学 1チーム 12チーム
小学生以下 男女混合 25チーム
コロナ以前は大学まで女子の競技人口が男子を凌駕したが、コロナ禍以降競技人口における男女差が減少しているようだ。
世界的にはまとめたデータは無いがアメリカではPREPLERという会社(https://www.prepler.com/about)
の調査では(
https://www.prepler.com/college-sports/lacrosse) |
大学ではチーム数では女子が多いものの(D1 男子75,女子120/今は76と127)、競技人口数では男子が上回っている。さらにアメリカの高校生の場合は
男女とも10万人以上。大学のD1でプレイできる選手の数は3%前後と非常に狭き門となっている。
競技者の人口が多い為ではないだろうが、全米選手権の決勝の観客動員数は
男子:31,479人
女子:4,884人
今回述べたかったのは、ラクロスの場合男女でルールが異なり、男女でそれぞれの試合の楽しみ方ができるはずなのに、この観客動員数の差はどこにあるのか?という事。
勿論女子の4,884名という数字も、学生ラクロスの開幕戦や、早慶戦を上回り、A1全日本選手権大会の記録に迫るものだが、男子は32,000人を動員する。
2,3年前まではサッカーにおける観客動員数の男女差というのがよく耳にしたが、欧米ではすでに人気カードは男女の差がなくなってきている。しかるにラクロスはにおいてはまだ歴然とした差がある。従って情報量も男子の方が多い傾向だ。
何故だろう?
アメリカでは、より格闘性の高いスポーツが好まれるからなのか?サッカーの場合、男女でパススピードのシュートのスピードも違うので、同じルールで見る場合男子の方により高いスポーツ性を、見る傾向もあるのかもしれない。
しかしラクロスの場合、男女は全くルールの異なるスポーツの為男子ラクロスと、女子ラクロスの楽しみ方が異なるのだから、女子のスポーツとしての魅力を見てもらえるはずなのだが。
サッカーでは、ようやく世界は女子サッカーの楽しみ方を見つけた為か、多くの観客を集める試合が増えてきた。
ラクロスの場合、女子ラクロスの楽しみ方を見つけるのにもう少し時間が掛るのかもしれない。同じ全米選手権大会決勝における男女の試合の観客動員数の差について、
アメリカのマスコミで言及するところはないが、よく議論をされる男女平等論からすれば、この事実をどう考えれば良いのだろう。私個人としては、男女公平論から、男子ラクロスに無い女子ラクロスの魅力を女子ラクロス競技自体でもっとアピールして欲しいなと感じている。
昨今、女子ラクロスの男子化の傾向が強まっているように感じている。当たりが強く、よりスピーディーに展開する。しかし、この進化は、競技性の面で男女の差をもっと大きくする可能性が高いとと感じている。今の女子ラクロスで、コンタクトは少ないが華麗なショットが見られる、時にフリスペや3秒バイオレーションを戦術的に引き出し、得点を重ねる、スポーツとしての奥深さを見て欲しい願うのだが。
以上 少しラクロスの男女の違いに踏む混んでみた
それでもラクロスは面白い。
こぶ平