【闘病記】歯科矯正の失敗から筋筋膜疼痛症、そして線維筋痛症になった私 -4ページ目

(タイトルの答えについては文末を見てください)


こんばんは。

ずいぶんと暑い日が続きますね。

こうまで暑いと外に出るのも嫌になりますが、

今日も負けじと病院まで往復1時間以上を歩きました^ ^;



先日のブログでは筋肉を動かすことの重要性について書きました。

ストレッチや有酸素運動などの運動療法は、筋肉の回復および痛みの回復にとって重要です。


今日は運動療法の重要性について、もう少し具体的に書こうと思います。



そのためにはまず、顎関節症やそれに付随する不定愁訴のメカニズムについて説明します。


顎関節症でお悩みの方はよくご存知と思いますが、この病気が重症化すると身体の姿勢が崩れます。
これに連動して背骨や骨盤が歪み、身体の機能が著しく衰えます。

特に私のように歯列矯正を失敗した場合、上顎骨つまり頭蓋骨が歪み、脳機能に影響を与えます。


人間の頭の重さは体重のおよそ8から13%だそうです。
体重50kgの方は5kgもの重さがあります。

このボーリング玉の程の重さをどこで支えているか?
それは、 「顎(咬み合わせ含む)」 「首」 「肩」です。
これらに付着する様々な筋肉がうまくバランスを取ることで、重い頭は支えられているのです。


つまり顎の筋肉に対して、歯列矯正や食いしばりなど
筋肉の許容範囲を越えるような負荷応力が長期間にかかり続けると、
顎、首、肩などの筋肉のバランスが崩れます。

これが顎関節症の発症する原因です。


さらに首や肩は、背骨を通して仙骨という腰の骨まで繋がっています。
これら背骨は全身の筋肉でバランスを取っています。

筋肉のバランスが崩れると、関連する背骨にズレが生じ、さらにその背骨に関連する
臓器にも悪影響を与えます。


今はほとんど平気ですが、3年ほど前までの私は腰部の筋肉や背骨がズレることで、
大腸などの消化器官の働きが著しく衰えてしまいました。
食事をしても便が出ないのです。
薬を飲んでも効果が薄く、1週間に一度位のペースでしか便が出だせない・・・
この状態が4年ほど続きました。
今はもう健康ですが、この4年間は本当に地獄でした。


また、首や頭蓋骨がズレると自律神経を始めとした脳神経に乱れを生じ、
様々な病気を併発することになります。


私のように筋筋膜疼痛症候群(MPS)や線維筋痛症(FMS)もそれらの
合併症です。




「身体全体の歪みを治すこと。」
重症化した顎関節症を治すためにはこれが大事です。


身体の歪みを治すために、巷では様々な治療法があります。
1.カイロプラクティクス
2.クラニオセイクラル(頭蓋骨と仙骨の歪みの矯正)
3.トムソンテーブル整体
4.アクティベータ
5.他


軽症であれば、これら民間療法で治る人もいるかもしれません。

だが私の場合何ヶ月も何年も通った結果、治りませんでした。


これら治療法の問題点は、骨のみに対するアプローチであり
筋肉や筋膜にアプローチしていないからです。

骨には筋肉が付着しており、筋肉で身体全体の重みを支えています。
つまり、筋肉のバランスを整えることをせず、無理やり骨だけ動かしても
すぐに歪んだ骨に戻ってしまいます。



ではどうやって身体の歪みを治すのか?
それは自己治癒力しかありません。


身体の筋肉を正常に動かし、正しい筋肉を再構築することでしか、
身体の歪みを治すことはできません。


「歩くことで全身の筋肉のバランスを整える」
「ストレッチで縮んだ筋肉を伸ばすこと」
「筋トレで弱った筋肉を鍛える」



ただしむやみに身体を動かしてもだめです。
「呼吸」と「姿勢」が大事です。


ゆーっくりと深い呼吸をしながら身体を動かすことで、自律神経や脳がリラックスし
筋肉の回復が起こるのです。
深ーく、ゆーっくりが大事です。


姿勢に関して、歪んだ状態で運動を行っても、歪んだ状態で筋肉が再構築されてしまい
ます。
正しい姿勢が大事です。



「呼吸」と「姿勢」
これは顎関節症のみならず、線維筋痛症の治療にとっても重要です。

痛みがあると身体はその部位をかばおうとします。
例えば、腰が痛いと腰をかがめます。
自然と身体が歪んでしまいます。


また痛みを感じると、交感神経が興奮し自然と呼吸が浅くなります。
この痛みが長期間にわたると、浅い呼吸が慢性化してしまい、ますます交感神経が優位な
状態になってしまいます。

深呼吸を習慣化することで、慢性化した交感神経優位な状態を、改善してあげる必要があります。



とはいいつつも。
「呼吸」と「姿勢」に関して、私まだまだうまくできていません。
ずいぶんと改善はされましたが。

私の経験上、「呼吸」と「姿勢」は、症状が回復すると自然と正しくなっていきますので、
完璧を求める必要は全くありません。
決して無理をしないでください。無理は逆効果です。


ただ、正しい「呼吸」と「姿勢」を普段から心がけることで、
症状の回復に影響することは身をもって実感しています。

今日はトレーニングジムに行ってきました。

ストレッチも含めて3時間、たっぷり筋肉を鍛えました。


私はここ2ヶ月間、週1、2回のペースでジムに通っています。



線維筋痛症という大病を患っているのに激しい運動なんてできるのか?

筋肉に痛みや凝りがあるのに筋トレなんかして症状が悪化するのではないか?


そう思う方もいるかもしれません。

実際、2ヶ月前までの私がそう思っていましたから。

ですがこの運動療法こそ完治の近道なのです。



線維筋痛症や重篤な顎関節症になると、それはもう身体なんて動かす気力や余裕
なんてありません。
痛み、筋肉の硬直、全身のだるさや不調で寝たきり生活になってしまいます。
闘病生活が長引くほど、身体は衰えていきます。

これは仕方のないことです。
症状が酷いときは安静が第一ですから。


ですが、治すためには積極的な運動療法が必要不可欠になってきます。
この病気は、適切な薬物療法や理学療法といった受身の治療がまず第一に必要ですが、
自分で治すという積極的な思考と行動が何より大事です。

「病気を治すのは医師でなく自身の自己治癒力」
心身とも辛い闘病生活でこのような前向きな意識を持ち、そして意識を保ち続けられるか?

適切な医学と知識に加え、己の強い意志が必要なのです。



では何故、運動療法が完治への近道なのか?
その理由を知るには、まずは痛みの仕組みを理解する必要があります。


<簡単な痛みのメカニズム>
①骨格筋に過負荷や痛みなどの過緊張が持続的に続くと、筋はエネルギー危機に陥り内因性発痛物質を放出する。

②発痛物質が神経終末や自律神経を刺激してさらなる痛みを発生させる。

③交感神経が高まり筋が虚血を起こすため、筋肉が収縮し血液が行き渡らなくなる。
(首都大学 医学博士 竹井仁の著書より引用)


以前のブログで紹介した痛み治療の名医であるK医師のHPにも同じようなことが書いてあります。
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/



健康な人は血流や代謝が良いので発痛物質を汗や尿などで身体の外に出すことができるが、

線維筋痛症や筋筋膜疼痛症患者は発痛物質が各々の筋に滞ってしまいます。

これが慢性痛の主因の一つです。


つまり、筋肉に程よい負荷を与え血流を改善し、筋肉を正常な状態にする必要があります。
トリガーポイント注射や各種整体等が多かれ少なかれ効果的なのはこれが理由です。

星状神経節ブロックが有効な理由は、交感神経を緩めて血流を良くするからです。

痛みの中枢脳や、その脳に多大な影響を与える外側翼突筋などの各種咬筋の血流が改善するからです。


線維筋痛症には主に2つの初発原因があると考えられ、上記はそのうちの1つである、
筋肉や神経など局所的な問題があるケースに有効です。

この局所的な問題は、MRIやCTなどで見ることができません。
だからどこの病院に行っても線維筋痛症や筋筋膜疼痛症候群は治療はおろかまともな診断さえできません。

「原因不明の激しい痛み」という現代医学の結論を言われ、患者は落ち込むだけです。
重症化した顎関節症も同じ原理です。


(線維筋痛症の2つめの初発原因は、脳機能や心が関係してきます。これについてはまた後述します。)




ストレッチや運動が完治への早道なのです。


私は今日、長時間自転車に乗る用事があり、座りっぱなしにより腰の調子が良くありませんでした。
その後、ジムのマシンで鍛えると不思議と痛みやコリは無くなりました。


ストレッチも重要です。
むしろ、最初はストレッチやトリガーポイント注射治療を中心に行い、
身体の発痛物質をある程度まで減らす必要があります。

最初から無理に筋トレをしては行けません。
過度な運動もよくありません。
焦らず少しづつ、改善していく必要があります。





長くなりましたが本日のブログで私が伝えたいメッセージ。

それは。

ある程度症状が良くなったら痛みに立ち向かう勇気と行動が必要ということ。


「痛みの恐怖や不安を乗り越えて悪循環を断ち切る」
これは難しいですが、線維筋痛症を治す上で最も大事です。




慢性痛の悪循環



ちなみに私はこの2年間、1日1時間のストレッチを欠かした事がありません。
1日たりとも欠かしてません。

基本は一日1時間のストレッチを2回行っています。



私はほんとに後一歩で完治しそうです。
でも焦ることなく地道に治して行こうと思っています。



「線維筋痛症の9割に顎関節症」


全国に推定200万人いると推定されている線維筋痛症ですが

患者の9割が顎関節症を併発している。

線維筋痛症は咬み合わせ治療などで治る例も少なくない。


これは私が通っている歯科医師の発表です。


私は先月、2年間の通院治療の上晴れて治療を卒業した訳ですが。

私が最も信頼している医師であり、勤勉かつすばらしい志をもった人格者です。


この歯科医院にはスタッフの方も含め感謝の念に堪えません。

地獄から救っていただきました。

本当に心から感謝しております。



このように顎関節症と線維筋痛症の関係を独自に研究し、治療を行っている歯科医がいます。

昨日のブログで紹介したY歯科医師もそうです。


現在の西洋医学において、線維筋痛症はその病気の原因や患者の身体に

何が起こっているかという病気のメカニズムさえ解明できておらず、有効な治療法もない難病になります。


たとえ線維筋痛症の名医といわれる医師であっても、薬物によって症状を抑える対処療法しかできない

現状です。この薬物治療は効果が極めて薄いようです。

聞いた話ですがこの治療薬は飲んでいくとそのうち耐性がつくことで効果がなくなるケースが多いようです。

(私は飲み続けた経験がないので、真偽の程は何とも言えません。よって薬物治療を否定はできません)



その割りに厚生労働省から難病として指定されておらず、患者は病院や民間療法をたらいまわしにされながらも完治せず、精神的だけでなく経済的におおきな苦労を負う事になります。



それだけでなく、もっと厄介なケースがあります。

私のように歯科治療が原因で顎関節症が悪化し、線維筋痛症を初めとした

重篤な様々疾患に陥り、寝たきりで日常生活がままならなくなるケースが多々あります。

歯科医学会のグレーゾーンであり、闇でもある。

<参考>

http://tyaksou.blog38.fc2.com/blog-entry-91.html

http://wktk.2ch.net/test/read.cgi/mental/1383564009/l50




線維筋痛症や顎関節症について、現在の西洋医学で対処できないのは何故なのか?

それには理由があり、私はこの7年間様々な医療機関や民間療法を受けてそれに気づきました。


現在の西洋医学の落とし穴でもあります。


その答えとは。



「医師は各々専門とする診療科に分けられ配置されており、専門とする診療科以外の症状や病気については責任の範囲外であるから」




医師からするとこれは当然と思われるかもしれませんし、病院の制度上これが理想なのかもしれません。

だが、難病といわれる病気が治せないのはここに問題があるのではないかと。私は勝手に思っています。


少なくとも線維筋痛症の治療は全身の筋肉や神経、関節、脳機能、心身を含めた統合的な治療が必須なのです。

リウマチ科や神経内科で処方される薬を飲んでも完治は見込めないのです。


これは重症化した顎関節症も同じで、たとえ有名な大学病院の歯科医師に診察してもらっても、

歯科という視点でしか診察ができないから治らないのです。


私は、顎関節症の名医といわれる歯科医を3件ほどまわりました。

それぞれ1年以上は通院・治療を続けましたが、結局治りませんでした。

某有名大学病院では、症状が改善していない旨を医師に伝えたら、あからさまに不機嫌な顔をされました。

「改善していないのはあなたの気のせい。私の言うことを訊いていれば治るはず。

それでも不安なら精神科にでも行きなさい」 

あきらかに怒り口調でこのように言われました。怒りをぶつけたいのは患者の方です。


保険が利かないため、高額な治療費を払い続けました。

昔の話です。




話を戻します。

このような状況下、昨日のブログや冒頭に挙げたような志をもった歯科医師が独自に開業、研究し、

治療を行い、これまで何人もの患者を完治に導いてくれています。


ですが、歯科医学会というのは非常に閉鎖的なようで、完治した臨床事例や研究を発表しても

なかなか理解がされず、治療法が全国に広まらないのが現状のようです。



わたしのように歯科治療で身体がおかしくなり、寝たきりの状態になる人は何人も見てきています。

インターネットで検索しても同じような人はたくさん見かけます。



どうにかしてほしいものです。



*注意: 線維筋痛症の初発原因には主に2つのパターンがあり、1つは私のように

歯科治療などの身体の局所的な問題から発症する場合です。

むしろ歯や顎に異常が全くない状態で発症するケースがほとんどだと思います。

つまり、歯科治療や咬みあわせ治療で線維筋痛症が治るのは、私のように歯科治療が初発原因の

患者です。すべての線維筋痛症患者が咬みあわせ治療で治るとは限りません。

(これについてはまた日を改めて後述します。)

今日は初めて。

外側翼突筋のみを狙ったトリガーポイント注射を行った。

(治療効果の程は下のほうに書いてます)




「外側翼突筋への浸潤麻酔を行うと、顎関節症や線維筋痛症は改善する。」



私が2年前に一度だけ診察してもらった名医の言葉である。

この歯科医師は顎関節症と線維筋痛症の関係について研究されており、

今まで何人もの患者を治しています。
私のように歯科治療から重度の顎関節症→線維筋痛症になってしまった

患者を治しています。

話を戻します。


「外側翼突筋」

この筋肉は顎の内部、頭蓋骨に付着しています。

ざっくり言うと、頬骨と耳を平行に繋ぐ骨の内側に付着している。


外側からは触ることができない。

つまり口の中に手を突っ込まないと触ることができない筋肉である。

どうやって注射するのだろう??


口腔マニュピュレーションという顎の筋肉を緩める治療があるが、

外側翼突筋を緩めるために、口の中に手を突っ込む必要がある。




この歯科医師の行う外側翼突筋への浸潤麻酔とは、口の中に注射器を当てて注射しているのか??




このY歯科医師がどのように治療しているかは、治療を受けてみないと分からない。

だが、外側からもアプローチできそうな情報を見つけた。

http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/images/img5.jpg


このHPのK医師も大変お世話になった医師であり、痛みの名医と言われている。





そこで今日は、頬骨から耳の前方に向かって数箇所にトリガーポイント注射をした。

外側翼突筋のみを狙ったトリガーポイント注射は今日が初めて。


これが・・・

効いている気がする。それもかなり。。。


うまく言えないが。

しばらくこの部分にトリガー注射を受けてみようと思う。



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2016年 7月15日更新

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外側翼突筋への麻酔治療について、詳しく調べてみました。

すると、この治療は口の中に注射針を入れて、外側翼突筋に直接麻酔注射を

するそうです。


機会があれば受けてみたいものです。


また、治療を受けた方はぜひ効果を教えてください。

今日は10回目の星状神経節ブロック。


この治療を受けると首から頭にかけての神経と筋肉が緩み、

血流が良くなることを実感できる。


トリガーポイント注射のように筋肉の一部分でなく、身体の芯が

緩むことが何より効果的である。


今の私の症状には一番と言って良いほど効果的な治療であるかもしれない。



注射を打った後、特に外側翼突筋辺りの筋肉反射が起きる。

やはり、ここが一番の難所である。



筋肉反射のことだが。

つい1.2年前までは全身の筋肉に反射があり、痛みと張りで日常生活をまともに行えなかった。

だが今は、不具合のある筋肉が大分絞られてきた。


「外側翼突筋」

この筋肉が最後の治療課題であり、最大の難関でもある。




7年前にマウスピース治療で身体がおかしくなり始めたとき。

おそらくこの筋肉を含む咬筋全体に必要以上の応力がかかり、

顔面骨を含む頭蓋骨が歪んだ。

連鎖して全身の筋肉、神経、骨が歪んでいった。


そして、痛みに対する中脳中枢神経の過敏や、痛みの発痛物質が体中に溜まることで、

顎関節症から線維筋痛症という難病になる。

(詳しくは後述するつもりだが)


どこの医療機関に言っても原因不明といわれ続けたあの数年間の答えが

ようやく出てきた。




とにかくこの外側翼突筋が、線維筋痛症もしくは重度の顎関節症を完治

するにあたり、重要なポイントである。

この事実は、これまで得た様々な情報から間違いないと確信している。



例えば私が数年前に訪れた歯科医の話だが。

「外側翼突筋が線維筋痛症の原発病巣である」


外側翼突筋に連続的に刺激が伝わると、中枢感作により線維筋痛症が発症するということ。



この話を数年前にを聞いたときは理解できなかった。

でも今は理解してきたと思っている。



それだけでない。

線維筋痛症を発症してしまうと、中脳中枢に異常をきたしてしまうが故、

筋肉の回復だけでは完治できず、脳や心のあり方が完治には重要であることも実感している。


この点については、また後日話そうと思います。