ヒトの老化制御、老化細胞除去の臨床応用に向けた動きが、近年活発になってきています。
2010年代後半より、主に米国で、ヒト老化制御に関する研究が次々と設立され、資金調達総額は60億ドルを超えてるようです。
グーグルなどの企業が老化の研究ベンチャーに投資しています。
東京大医科学研究所所長の中西真教授は、
老化は病気ではなく、「未病」(まだ発病はしてはいないが、健康な状態から遠のきつつある状態)としています。
老化は病気ととらえる動きもあります。
2020年に翻訳出版され日本でも話題となった『LIFESPAN 老いなき世界』(東洋経済新報社)。
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この世界的ベストセラーの著者、米ハーバード大学大学院の教授を務めたデビッド・A・シンクレア教授が、「老化は治療できる病だ」と主張しています。
老化現象は当たり前に起こる一般常識であったことが、
「人はなぜ老いるのか」
の新しい研究分野になっています。
がん研究は治る病気の分野になりつつあり、人類最後の未知なる領域「老化」研究へシフトしていく流れが始まりました。
私たち人間は、加齢に伴って死亡率が増加していく典型的な生物です。
でも、調べてみると、老化しない生物ってたくさんあるんですよね。
カメやワニは、老化の表現型が出ない生物です。
ある一定の寿命で死ぬのですが、年をとっても、人間のように白髪が出たり老けたりしません。
細胞がストレスにさらされて傷つくことで老化細胞、炎症細胞が増えていきますが、カメやワニは自らの体内で老化細胞になる前に傷ついた細胞を死滅させてしまうそうです。
ゾウやクジラも老化しないし、滅多にがんにならないというのも有名な話です。がん細胞のような悪い細胞をすぐに死滅させてしまうからだそうです。
考えてみると、ワニやゾウを見て、大きさで大人か子どもかわかったとしても、一定の大きさになると、どっちが年上か見てわからないですよね。
人間も老化細胞を除去できるようになる近未来、見た目で年齢がわからなくなるんでしょうか。
「あの人、若作りしてるけど、首のシワを見たら歳がわかるよね」
なんてよく聞きます
それが、未来、
恋した人が実は50歳くらい年上だったり、
本当の美魔女が100歳くらいででてくるのかもしれません
ただし、人間の寿命自体は、老化細胞だけで決まるわけではないので、老化細胞を除去しても、不老不死にはなりません
研究の先に不老不死があったとしても、
『老い』のメカニズムは、まだまだ研究途上のようです。
様々な病気の要因となる老いをコントロールして、健康寿命と平均寿命の差をなくして、ピンピンコロリの時代になるのかなぁ。
既に2021年、順天堂大学で老化細胞除去ワクチンの開発に成功しています。
今日のレオン